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モダンホライゾン注目カードと値段が下がるカードをピックアップ

      2019/06/23

スタンダードでは使えずモダンを含むエターナル環境専用カードという今までにない扱いでカードが作られる初のセット、『モダンホライゾン』のフルスポイラーが公開されています。たくさんの人がデッキを考えたり、このカードは強いのか?と考えているところでしょう。モダンをメインにプレイしているプレイヤーとして、管理人も予想をブン投げてみます。

このセットは本当に強力なカード、新しいアーキタイプを作れそうなカードがありすぎて、全部語り切るととんでもない長さになってしまいます。なので例によって5枚+そこまで活躍しないと思う5枚という形で紹介。まず、初動よりも値段が下がると思うカードの予想から。

値段が下がるカード

5.《灼陽大峡谷》ほか2色地形各種

《地平線の梢》のサイクル版が対抗色で先に登場。ゲーム終盤に土地以外が欲しくなった時にドローに変えられる強力な土地ですが、マナを出すために必ず1点のライフを支払うデメリットは、強力なアグロデッキやアンフェアデッキが飛び交うモダンでは危険すぎます。

色が合えば何が何でも使うカードではなく、ライフを守りながら長期戦でマナを支払い続けるコントロールやミッドレンジでは採用できず、短期決戦を目指す速いデッキでもフェッチランド感覚で4枚入れるようなことはそうそう無いと思います。

なお、管理人はバーンと統率者で使うため赤白だけは4枚揃える予定。

4.《筋腱と鋼鉄の剣》

普段使ってるデッキが黒や赤メインなので、先に《真理と正義の剣》を見た時に嫌な予感がして、このカードを見た時には声を上げて絶望しました。

しかしプレイヤー一人に戦闘ダメージを与えた時の効果はアーティファクトとプレインズウォーカーの破壊というかなり状況が限られたもの。プロテクションの色が合わない相手にはただの重い+2/+2で終わってしまいます。過去の《火と氷の剣》等と比べたらかなり腐りやすいカードで、色対策のためだけに採用されることは無いと思います・・・思いたい

3.《否定の力》

最初に見た瞬間「これそんなに盛り上がるほど強いかな・・・?」と直感で感じたカード。

レガシーの《意志の力》が強いのは、環境でトップメタのコンボデッキが《再活性》《実物提示教育》な最終的に一枚のカードを決める構造になっているからだと思います。しかしモダンのコンボデッキは、イゼットフェニックスのようにデッキ全体が一つのシステムとして動いて特定のキーカードに依存しないものが多く、タイタンシフト・ウルザトロン・《献身のドルイド》コンボのように普通にクリーチャーを決め手にするデッキも多数存在します。

フェアデッキ対決では《否認》や《ドビンの拒否権》が使いやすいのは《意志の力》と同じで、有効な場面はレガシーの《意志の力》と比べてずっと少ない使い辛いカードという印象でした。

2.《慈悲深きセラ》

最初にモダンホライゾンが発表された時に《陰謀団の療法士》と一緒に公開されたカードです。飛行クリーチャーと相性の良いカードで、いかにも《未練ある魂》と一緒に使ってくださいと言わんばかりの性能。

残念ながら環境の高速化に伴ってアブザンや白黒トークンのようなデッキがほとんど見られなくなっていて、近い役割やコストだった《ゼンディカーの同盟者、ギデオン》と共に正しい居場所を見つけるのに苦労しそう。スピリットあたりに居場所はあるかも知れません。

1.《狼狽の嵐》

再録の割りにやたら高いですが、《否定の力》以上にモダンで使う理由が少ないカードです。確かにストーム呪文に対処することは出来ますが、今は青赤のコンボデッキの主流は完全にイゼットフェニックスになっていて、その煽りで墓地に依存する《けちな贈り物》型ストームは姿を消しました。

そして何よりインスタントかソーサリーにしか対処できないのですが、それを忘れてどうするのでしょう?《虚空の杯》、各種カーン、《覆いを割く者、ナーセット》、《ドミナリアの英雄、テフェリー》、《血染めの月》、アグロデッキにとっての《罠の橋》・・・恐ろしいエンチャントやアーティファクトやプレインズウォーカーが溢れているモダンで、このカードを使う気にはとてもなりません。PVも似たような厳しい評価をしています

注目カード

5.《歴戦の紅蓮術士》

《若き紅蓮術士》と《騒乱の歓楽者》を足して2で割った後、デッキを選ばず使いやすくしたようなカード。土地以外を捨てても1/1トークンでリソースを補ってくれるのが偉く、一度除去されてもゲーム終盤なら1/1トークン2体になって戻ってきます。

環境を変えたりデッキを新しく作る派手なカードというよりは、赤を含む幅広いデッキで消耗戦対策やアタッカーとして活躍する可能性を感じるカード。

4.《真冬》

このセットは忍者、スリヴァーから、《マリット・レイジのまどろみ》のような氷雪カード、《最高工匠卿、ウルザ》のようなアーティファクトを扱うカードなど新しいデッキを作ってみろというカードがたくさん入っていますが、ここでは代表でこれを。

氷雪をテーマにしたデッキなら単純に3マナと言う破格のリセットになりますし、《ファイレクシアの抹消者》を使う黒コントロールや今までリセットを《バントゥ最後の算段》に頼っていた8-Rackのような黒単デッキが《冠雪の沼》と一緒に採用することも考えられます。

3.《不確定な船乗り》

白青という人間やスピリットデッキが普通に唱えられるコストで、《稲妻》のような除去のテンポを大きく奪ってしまう嫌らしいクリーチャーです。ただでさえ《スレイベンの守護者、サリア》のようなカードが使われている中にこれが増えたら、バーンやコントロール寄りのデッキはとことん辛くなります。

2.《精神の掻き寄せ》

超過コストに注目。なんと2マナで自分もろとも相手にカードを2枚捨てさせることが出来てしまうカードです。ドレッジとまでは行かなくても自分がカードを捨てることを許容できるなら、相手のプランを崩壊させるほどの威力と軽さです。どのカードよりも悪用出来てしまえそうな気がします。

ちなみにこれを見た瞬間一番そっくりだと思ったカードはMTGではなく、唯一のアーケード向けデジタルカードゲームとして登場し今年7月にサービス終了予定のCode of Jokerに収録され管理人も使っていた「ポイズンディナー」

1.《地操術士の計略》

基本セット2019以来になる、私怨の1位。相手が基本土地をサーチ出来なければ土地を割ったうえでドローできるという期待の新しい土地対策で、今回はまさかのコモン。Pauperも含めてウルザトロン対策を充実させようというウィザーズの意思が感じられます。

モダンでは《大爆発の魔道士》との比較に。大爆発は状況次第でクリーチャーとして動けること、それに伴い《コラガンの命令》や《最後の望み、リリアナ》で使いまわせるというメリットがあります。しかし実際にプレイしている限り後者のシナジーを都合よく揃えた経験は無く、そんな悠長なゲームをトロン相手には出来ないと思います。

最初の1枚は《森》や《荒地》で置き換えられてしまいますが、ドローによって2枚目の土地破壊や手札破壊・クロックを探す可能性がある《地操術士の計略》は、《大爆発の魔道士》に並び、超える可能性のあるカードだと個人的に期待しています。

(最後に)

この予想もどこかで答え合わせを書かないといけませんね。基本セット2020のスポイラーシーズンに入ったあたりで、『灯争大戦』の答え合わせと一緒に書く予定です。

みんなのお気に入りのカード、過大評価されてると思うカードはどれですか?

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