Mini Deck Tech:青赤無限コンボ他、有名配信者達の新環境デッキ集
MTG Goldfishを見ていたところ、見慣れない名前の大会がデッキ検索に更新されていました。それはFandom Legends。毎週木曜日に12~16名ほどの有名配信プレイヤーやプロプレイヤーが集まり、賞金総額4000ドルを狙ってMTGアリーナで戦うというもの。アリーナ以外にもスマッシュブラザーズの大会も運営しているなど、eスポーツの力と可能性を存分に発揮しているコミュニティです。
Magic Onlineと同じように、アリーナも紙のカードの一週間前に新セットが解禁されます。その新環境でいち早く行われた達の大会から、デッキをいくつか紹介。
(以下、デッキリストはMTG Goldfishから引用)
(赤文字は『灯争大戦』収録のカード)
青赤《嵐の伝導者、ラル》無限コンボ
(AnnaMae、優勝)
クリーチャー4
4:《ボーラスの占い師/Augur of Bolas》
呪文33
4:《嵐の伝導者、ラル/Ral, Storm Conduit》
4:《選択/Opt》
4:《ショック/Shock》
1:《二倍詠唱/Doublecast》
4:《稲妻の一撃/Lightning Strike》
2:《否認/Negate》
3:《イオン化/Ionize》
1:《批判家刺殺/Skewer the Critics》
3:《薬術師の眼識/Chemister's Insight》
1:《ラルの発露/Ral's Outburst》
4:《発展/Expansion》
2:《アズカンタの探索/Search for Azcanta》
土地23
8:《島/Island》
7:《山/Mountain》
4:《蒸気孔/Steam Vents》
4:《硫黄の滝/Sulfur Falls》
サイドボード15
2:《溶岩コイル/Lava Coil》
1:《否認/Negate》
1:《標の稲妻/Beacon Bolt》
2:《焦熱の連続砲撃/Fiery Cannonade》
2:《覆いを割く者、ナーセット/Narset, Parter of Veils》
3:《崇高な工匠、サヒーリ/Saheeli, Sublime Artificer》
2:《再燃するフェニックス/Rekindling Phoenix》
2:《パルン、ニヴ=ミゼット/Niv-Mizzet, Parun》
まずはこの大会を優勝したデッキから。プレイヤーのAnnaMaeは第一回ミシック・インビテーショナルにも招待された精力的なプレイヤーです。
このデッキの主役は《嵐の伝導者、ラル》と《発展/発破》(または《二倍詠唱》)を使った無限コンボ。
まずは《嵐の伝導者、ラル》を戦場に出して生き残らせます。そして・・・
●インスタントかソーサリー(4マナ以下)を唱える
↓
●その呪文を《発展》でコピー
↓
●《発展》を2枚目の《発展》でコピー
↓
●コピーされた《発展》で《発展》をコピー
↓
●無限にコピーが続く。
↓
●《嵐の伝導者、ラル》の誘発型能力によって無限ダメージ。
ラルに加えてコピー呪文を2枚揃える必要がありますが、コンボが成立するまでは《ボーラスの占い師》や火力呪文で時間を稼いで青赤コントロールとして動き、コンボに頼らず火力とコピー効果を使って焼き切るプランも選択可能。
サイドボード後は、除去を抜いた相手を《再燃するフェニックス》や《パルン、ニヴ=ミゼット》で真正面から殴り倒すフェアデッキに変形し、すべてを完璧に対処するのが意外と難しそうです。
グルール戦士
(sjow、2位)
クリーチャー29
4:《凶兆艦隊の向こう見ず/Dire Fleet Daredevil》
4:《成長室の守護者/Growth-Chamber Guardian》
2:《クロールの銛撃ち/Kraul Harpooner》
4:《ゴブリンの鎖回し/Goblin Chainwhirler》
4:《グルールの呪文砕き/Gruul Spellbreaker》
4:《軍勢の戦親分/Legion Warboss》
4:《再燃するフェニックス/Rekindling Phoenix》
3:《猪の祟神、イルハグ/Ilharg, the Raze-Boar》
呪文8
4:《ショック/Shock》
4:《稲妻の一撃/Lightning Strike》
土地23
1:《グルールのギルド門/Gruul Guildgate》
10:《山/Mountain》
4:《根縛りの岩山/Rootbound Crag》
4:《踏み鳴らされる地/Stomping Ground》
4:《手付かずの領土/Unclaimed Territory》
サイドボード15
4:《燃えがら蔦/Cindervines》
2:《クロールの銛撃ち/Kraul Harpooner》
4:《溶岩コイル/Lava Coil》
2:《野獣の擁護者、ビビアン/Vivien, Champion of the Wilds》
2:《混沌をもたらす者、ドムリ/Domri, Chaos Bringer》
1:《ビビアン・リード/Vivien Reid》
新環境はみんなが試行錯誤してる中を赤いデッキで駆け抜けるのが安定!そんなプレイヤーのためのリストがこちら。
少し前にスタンダードで開催されたグランプリ京都の優勝デッキから、《スカルガンのヘルカイト》を《猪の祟神、イルハグ》に変えたようなリスト。1枚1枚がしっかり殴り、焼き、アドバンテージや除去耐性でしぶとく生き残ってくれる安定性に優れたアグロデッキです。
イルハグの能力で《凶兆艦隊の向こう見ず》を何度も使いまわしたら面白そうな展開になりです。
バントミッドレンジ
(WaifuGate、トップ8)
クリーチャー33
4:《ラノワールのエルフ/Llanowar Elves》
3:《ハイドロイド混成体/Hydroid Krasis》
3:《培養ドルイド/Incubation Druid》
4:《マーフォークの枝渡り/Merfolk Branchwalker》
3:《拘留代理人/Deputy of Detention》
4:《翡翠光のレインジャー/Jadelight Ranger》
3:《秋の騎士/Knight of Autumn》
4:《民兵のラッパ手/Militia Bugler》
2:《精鋭護衛魔道士/Elite Guardmage》
1:《豊潤の声、シャライ/Shalai, Voice of Plenty》
2:《不和のトロスターニ/Trostani Discordant》
呪文3
3:《野獣の擁護者、ビビアン/Vivien, Champion of the Wilds》
土地24
4:《繁殖池/Breeding Pool》
3:《森/Forest》
2:《氷河の城砦/Glacial Fortress》
4:《神聖なる泉/Hallowed Fountain》
3:《内陸の湾港/Hinterland Harbor》
4:《陽花弁の木立ち/Sunpetal Grove》
4:《寺院の庭/Temple Garden》
サイドボード15
4:《ドビンの拒否権/Dovin's Veto》
4:《クロールの銛撃ち/Kraul Harpooner》
3:《ラゾテプの板金/Lazotep Plating》
1:《拘留代理人/Deputy of Detention》
1:《秋の騎士/Knight of Autumn》
2:《豊潤の声、シャライ/Shalai, Voice of Plenty》
土地以外のカードがほぼクリーチャーという今の環境では非常に個性的なデッキ。
デッキ全体が《民兵のラッパ手》とシナジーがあるように構成されていて、パワー2という条件でもアドバンテージを取ったり妨害をしながら環境の重いカードに対抗できます。
《培養ドルイド》はマナクリーチャーながら順応で3/5に成長して終盤戦でも無駄になりません。《拘留代理人》や《秋の騎士》で相手のプランを妨害しながら殴る動きは、モダンで活躍する人間デッキのようです。そう考えると《野獣の擁護者、ビビアン》もちょっとだけ《霊気の薬瓶》っぽいかも・・・?
最後のひと押しが必要なら《不和のトロスターニ》の全体強化も強力ですが、もっとカードアドバンテージを確保したいなら・・・
あの《ハイドロイド混成体》も、《民兵のラッパ手》でめくれたら選べてしまう!「パワー2以下」とは何だったのか?と言いたくなりますね。
まもなく紙のマジックも新環境。どんなデッキが飛び出してくるか楽しみです。