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無名の黒好きプレイヤーによるMTG記事の翻訳中心ブログです。ほとんどモダン。

【翻訳】Mythic Championship11位のスゥルタイミッドレンジガイド

      2019/03/19

(3/17 ※コメントで指摘されていた部分を修正しました。)

前に同じAndrea Mengucciプロが原文を書いた似たような記事を翻訳しましたが、その後のメタゲームを意識して更新したサイドボードガイドを翻訳しました。お察しの通り管理人が自分で使うためのメモ代わりです(笑)

(原文はこちら)

11th Place at Mythic Championship Cleveland with Sultai Midrange(Channel Fireball)

(翻訳)

クリーブランドのミシックチャンピオンシップに向けて、僕はスゥルタイを使うと分かっていた。僕はミッドレンジデッキもTier1デッキも使うのが大好きで、このデッキ選択は僕にとって簡単だった。だから僕はドラフトに集中し、どのギルドが好みでどのギルドを避けるべきか決めるといういつもの準備に取り組んだ。

初めはアゾリウスが気に入って緑は嫌いだったが、大会が近づくころには、僕は緑を愛するようになりアゾリウスを避け始めた。同時に僕はオルゾフも大好きになってアゾリウスが嫌になった。

ミシックチャンピオンシップでは、僕は素晴らしいシミックのデッキをドラフトした。1回目は大きく開けていて簡単に3-0出来た(ゲーム数では6-0だ)。

2回目はずっと困難な舵取りになった。最初の4つのピックはマルドゥで、僕はピック5で《トカゲ体の混種》、ピック6で《連合のギルド魔道士》を取ったため、シミックに乗り換えた。僕は運よく強力なレア(それに神話レア)を剥いて他の皆を追い越した・・・最終的に2-1だった。

これまで書いたプロツアーのレポート記事で何度も言っているが、プロツアーで成功するため最も重要なのはリミテッドで上手くなることだ、なぜなら構築では安全なデッキ選択があれば僕は常に6-4以上は引き出せるからだ。

今回僕は愛するスゥルタイでほんの少し良い結果を出していて、Javier Dominguez、Christian Calcano、Kelvin Chew、Petr Sochurek、Luis Salvatto、Sebastian Pozzo、そして僕が一緒になって組んだデッキで7-3の成績だった。

スゥルタイミッドレンジ

(Andrea Mengucci、MCクリーブランド11位)

クリーチャー25
4:《ラノワールのエルフ/Llanowar Elves》
1:《培養ドルイド/Incubation Druid》
4:《野茂み歩き/Wildgrowth Walker》
4:《マーフォークの枝渡り/Merfolk Branchwalker》
4:《翡翠光のレインジャー/Jadelight Ranger》
3:《人質取り/Hostage Taker》
4:《ハイドロイド混成体/Hydroid Krasis》
1:《殺戮の暴君/Carnage Tyrant》
呪文11
3:《ビビアン・リード/Vivien Reid》
3:《喪心/Cast Down》
2:《ヴラスカの侮辱/Vraska's Contempt》
3:《採取/Find》
土地24
4:《草むした墓/Overgrown Tomb》
4:《繁殖池/Breeding Pool》
4:《湿った墓/Watery Grave》
4:《森林の墓地/Woodland Cemetery》
2:《水没した地下墓地/Drowned Catacomb》
1:《内陸の湾港/Hinterland Harbor》
1:《愚蒙の記念像/Memorial to Folly》
4:《森/Forest》
サイドボード15
4:《強迫/Duress》
3:《クロールの銛撃ち/Kraul Harpooner》
1:《喪心/Cast Down》
2:《軽蔑的な一撃/Disdainful Stroke》
1:《殺戮の暴君/Carnage Tyrant》
1:《ヴラスカの侮辱/Vraska's Contempt》
1:《煤の儀式/Ritual of Soot》
2:《暗殺者の戦利品/Assasin's Trophy》

大会での僕の結果はこんな感じだ:

・スゥルタイミッドレンジ 4-0
・白ウィニー 2-0
・シミックネクサス 1-1
・赤単 0-1
・青単 0-1

デッキのカード選択について

一部の「頭でっかちな」プレイヤー、例えばマジックプロリーグのプレイヤーであるMartin JuzaやPiotr Glogowskiはこのカードを1枚も入れないと主張していた。Javierと僕は《野茂み歩き》が入っていない調整も試してみたところ、ミラーマッチは良くなっていたが白と赤のアグロにあまりにも弱くなり過ぎていてそこまでする価値は無いと感じた。

この形なら赤と白のアグロデッキに対して8:2に近いが、もし君がこのカードを切って弱いクリーチャーや手札破壊に差し替えたら5:5のマッチアップになっている事に気付くだろう。

ミラーマッチは《野茂み歩き》が弱いカードだから厳しくなるが、小さな差だ。メインデッキの残りのカードはこのデッキが長い間回っている時から変わらず一貫している。

サイドボーディング

青単

Out
-3《ビビアン・リード》
-4《野茂み歩き》
-1《培養ドルイド》
-2《ヴラスカの侮辱》
-2《採取/最終》
In
+3《クロールの銛撃ち》
+1《煤の儀式》
+1《喪心》
+2《暗殺者の戦利品》
+1《殺戮の暴君》
+4《強迫》

僕とチームの仲間はChristian CalcanoとLuis Salvattoが操る青単テンポを相手に入念にテストした。彼らはともに一週間前のGPメンフィスでこのデッキを使っている。僕たちの最終的なサイドボードプランはテストで上手く機能して、とても満足していた。

僕は運悪くRound5でReid Dukeのターン1《霧縛りの川守り》からターン2《執着的探訪》に負けてしまった。マッチアップは1ターン目は不利で2ターン目は良くなる、しかしサイドボード後は全体的なマッチアップで有利と言えるほどに良いと分かった。最初は《野茂み歩き》を残していたが、このカードはすぐに脅威よりも負担になっていると分かった。

確かに、ゲームによっては野茂みからレインジャーと展開して相手が《本質の把捉》を持っていないこともある、しかし相手が探検クリーチャーを打ち消せたり《マーフォークのペテン師》を対応でプレイしたら、君には何の能力もない1/3しか残らず、しかも既に《ビビアン・リード》と《採取/最終》をサイドアウトしている。カードアドバンテージを得るのが困難になるかもしれない。

だから《殺戮の暴君》が良いんだ。打ち消されない脅威であり、相手が《大嵐のジン》と7枚の土地を持っていなければ非常に殺しづらい。

《ヴラスカの侮辱》も、《潜水》と、さらに相手がもし残していたら《呪文貫き》と酷い交換をさせられることを考えれば、駄目になる。

スゥルタイ

Out
-4《野茂み歩き》
In
+1《ヴラスカの侮辱》
+1《殺戮の暴君》
+1《喪心》
⁺1《軽蔑的な一撃》

《喪心》と《煤の儀式》は《正気泥棒》と《培養ドルイド》に対する妥協だ。

もし君が75枚同じミラーマッチをプレイしていると気付いたら、4枚目の《喪心》ではなく2枚目の《軽蔑的な一撃》を入れても良い。

Round16で僕は《煤の儀式》のおかげでBen Friedmanに勝った。僕は彼が4枚の《培養ドルイド》を入れるプランだと知っていて、また《煤の儀式》誰もケアしない予想外のカードだったのが影響してBenの裏をかくことが出来たのだろう。

さらに《ハイドロイド混成体》を殺すことも出来るし、リミテッド同様に過剰な展開を避けて先に相手の戦場を埋めさせることでケアが出来る。

《ヴラスカの侮辱》と《殺戮の暴君》はとても強くてサイドボードにもう1枚ずつ欲しくなった。

《ビビアン・リード》は除去しないといけないし、《殺戮の暴君》+《採取/最終》のプランは十分強くて時代遅れになんてならない。僕はRound16で、何枚も《ハイドロイド混成体》を解決されたが手札1枚と9/8呪禁トランプルでPeter Ingramを倒した。

白ウィニー

Out
-3《ビビアン・リード》
-1《殺戮の暴君》
-1《マーフォークの枝渡り》
In
+1《煤の儀式》
+1《ヴラスカの侮辱》
+1《喪心》
+2《暗殺者の戦利品》

《トカートリの儀仗兵》は殺さねばならない、そして《暴君への敵対者、アジャニ》もだ。このマッチアップは非常に有利だが《採取/最終》を引けず相手がプレッシャーを素早くかけてきたら、相手のクリーチャーを全部処理できなくなるかもしれない。

《ビビアン・リード》は《ベナリア史》と《議事会の裁き》(相手はどちらもサイドアウトする)を破壊できるが、君が6ターン目を安全に迎えられるように、相手の圧力に追いつくための軽いマナカーブが必要だ。

赤単アグロ

Out
-1《人質取り》
-1《採取/最終》
-1《培養ドルイド》
-4《ラノワールのエルフ》
In
+2《暗殺者の戦利品》
+1《喪心》
+1《ヴラスカの侮辱》
+1《殺戮の暴君》
+2《強迫》

《遁走する蒸気族》と《実験の狂乱》に回答出来れば、相手の他の脅威は簡単に倒して最終的に《野茂み歩き》か《ハイドロイド混成体》で勝てるだろう。

相手が君のクリーチャーを、君が相手のクリーチャーを殺し合って君は強力で触られない脅威が必要になる、1対1交換のゲームで《殺戮の暴君》が活躍する、ここは青単が相手の時と似ている。

《野茂み歩き》は探検と一緒に唱えられるターン4か5まで待つようにして、《強迫》を唱えるのはターン3~4まで待って相手の《実験の狂乱》を落とそう。

シミックネクサス

Out
-1《殺戮の暴君》
-1《培養ドルイド》
-3《採取/最終》
-3《人質取り》
-2《ヴラスカの侮辱》
-2《ハイドロイド混成体》
In
+3《クロールの銛撃ち》
+2《暗殺者の戦利品》
+1《喪心》
+4《強迫》
+2《軽蔑的な一撃》

ゲーム1は0:10でゲーム2は5:5のマッチアップだ。この数字からこれが酷いマッチアップだと分かる。

サイド後は僕が前の記事で言ったように、素早く相手を攻撃して《喪心》や《軽蔑的な一撃》のような軽い妨害を持つことでしか相手を倒せない。

僕たちは2つの理由から《否認》よりも《軽蔑的な一撃》が良いと考えた:

・《生体性軟泥》を打ち消せる。
・相手は《発展》で《軽蔑的な一撃》をコピーして打ち消せないが、もし君が《荒野の再生》を《否認》しようとしたら相手は打ち消せる。

クロックとプレッシャーを持っている事が重要で、さもなくば相手は終盤で追い上げて君を仕留めるだろう。相手は《根の罠》をサイドアウトするから、緑単ストンピィになるプランは非常によく機能する。

エスパーコントロール

Out
-3《人質取り》
-1《培養ドルイド》
-4《野茂み歩き》
-4《ラノワールのエルフ》
In
+3《クロールの銛撃ち》
+1《殺戮の暴君》
+2《暗殺者の戦利品》
+4《強迫》
+2《軽蔑的な一撃》

エスパーコントロールも厳しいマッチアップだ。ゲーム1に勝つのは不可能だが、サイドボード後は有利になる。《ケイヤの怒り》に弱い小型クリーチャーは全部切って、《正気泥棒》と《人質取り》への回答は全部残したい。

《アズカンタの探索》と《ドミナリアの英雄、テフェリー》が君の負け筋だから、《暗殺者の戦利品》は賢く使おう。ゲーム後半になるほどこのカードは良くなる。

クリーブランドのレポートはここまでだ。僕はトップ8まであと一歩及ばなかったが、トップ16に届いた素晴らしいイベントだった。

これから家に帰る長旅が僕を待っているが、家に付いたらPAX EASTで開催されるミシックインビテーショナルに向けた一本先取のテストを始める予定だよ!

(翻訳ここまで)

デッキリストの変化としては青単が大幅に伸びたことで《クロールの銛撃ち》が注目されて、《秘宝探求者、ヴラスカ》が《殺戮の暴君》、《破滅を囁くもの》が《人質取り》と軽さや打ち消し耐性を重視しているのが印象的ですね。

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