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【翻訳】メングッチが最も恐れる《運命のきずな》の脅威と倒し方

   

《運命のきずな》はBO1(一本先取)では禁止されてしまいましたが、BO3(マッチ戦)では引き続きTier1の一つとして暴れています。「ずっと俺のターン!」に苦しんでいるプレイヤーも少なくないでしょう。イタリアのプロプレイヤーAndrea Mengucciが、フェアデッキの視点から戦い方を解説。

(原文はこちら)

The Scariest Deck in Standard: U/G Nexus and How to Fight It(Channel Fireball)

(翻訳)

僕がスタンダードの二本先取をプレイする時、相手の「《シミックのギルド門》、エンド」が一番怖いスタートだ。《運命のきずな》は一本先取のスタンダードでは禁止されたが、《荒野の再生》と綺麗に噛み合ってスタンダード唯一のコンボデッキとして生き残っている。

シミックネクサス

(原根健太 GPメンフィス5位、2/17/2019)

クリーチャー2
2:《ハイドロイド混成体/Hydroid Krasis》
呪文34
3:《一瞬/Blink of an Eye》
4:《薬術士の眼識/Chemister's Insight》
4:《成長のらせん/Growth Spiral》
4:《運命のきずな/Nexus of Fate》
1:《予知覚/Precognitive Perception》
4:《根の罠/Root Snare》
3:《アズカンタの探索/Search for Azcanta》
3:《悪意ある妨害/Sinister Sabotage》
4:《荒野の再生/Wilderness Reclamation》
4:《選択/Opt》
土地24
4:《繁殖池/Breeding Pool》
6:《森/Forest》
4:《内陸の湾港/Hinterland Harbor》
4:《島/Island》
4:《天才の記念像/Memorial to Genius》
2:《シミックのギルド門/Simic Guildgate》
サイドボード15
2:《アゾカンの射手/Atzocan Archer》
2:《生体性軟泥/Biogenic Ooze》
2:《押し潰す梢/Crushing Canopy》
2:《僧帽地帯のドルイド/Druid of the Cowl》
1:《ハイドロイド混成体/Hydroid Krasis》
3:《培養ドルイド/Incubation Druid》
2:《否認/Negate》

門ネクサス

(Sam Berkenbile GPメンフィス17位、2/17/2019)

クリーチャー4
4:《ハイドロイド混成体/Hydroid Krasis》
土地27
1:《森/Forest》
3:《アゾリウスのギルド門/Azorius Guildgate》
2:《繁殖池/Breeding Pool》
4:《グルールのギルド門/Gruul Guildgate》
1:《島/Island》
4:《イゼットのギルド門/Izzet Guildgate》
4:《調和の公有地/Plaza of Harmony》
4:《シミックのギルド門/Simic Guildgate》
4:《セレズニアのギルド門/Selesnya Guildgate》
呪文29
4:《迂回路/Circuitous Route》
4:《燃え立つ門/Gates Ablaze》
4:《発展/Expansion》
4:《成長のらせん/Growth Spiral》
4:《ギルド会談/Guild Summit》
4:《運命のきずな/Nexus of Fate》
2:《呪文貫き/Spell Pierce》
3:《荒野の再生/Wilderness Reclamation》
サイドボード15
3:《アーチ道の天使/Archway Angel》
2:《エリマキ神秘家/Frilled Mystic》
4:《門破りの雄羊/Gatebreaker Ram》
4:《否認/Negate》
2:《シヴの火/Shivan Fire》

青緑ネクサスは僕が好きな種類のデッキではないが、確実に僕が一番負けているデッキだ。僕がクリーブランドのミシックチャンピオンシップに向けて調整する時に気に入っていたデッキは青赤ドレイクとスゥルタイミッドレンジの2つで、Channel Fireballと配信で解説している。

どちらのデッキにも共通している事が1つだけある:青緑ネクサスに対するマッチアップが悪い、そのため僕の調整は困難になる一方だった、なぜなら今のスタンダードはどんなデッキに対しても対策するための道具がある一方で、どこかを変えたら他のマッチアップも変化する奇妙な状況になっているからだ。

僕はMartin Juzaの《野茂み歩き》を削って《正気泥棒》を加えたリストも試してみたが、どうなったと思う?僕は今まで簡単に倒せていた赤単や白単に叩き潰されてしまった。

ミッドレンジを調整するのは簡単ではない。君は大半のデッキに対して準備しないといけないが、それは難しい時もある。君はミッドレンジならではの運命を受け入れ一部のマッチアップを諦めないといけない。正しくメタゲームを読み取り、君のリストを最も少ないデッキに対して負けるような形にデザインするんだ、

先週末のGPメンフィスではスゥルタイミッドレンジがトップ8に2人、さらにトップ32にはもっとたくさん送り込まれた。そのトップ32には《シミックのギルド門》が非常に少なかった、つまりスゥルタイは素晴らしい選択だった、なぜなら青単、白単、赤単、そしてミラーに勝つように調整するのは簡単だからだ。しかし《ドミナリアの英雄、テフェリー》や《荒野の再生》に強くしようとメインデッキに《思考消去》を入れたら、《不敗の陣形》が君を咎めるだろう。

《運命のきずな》と《荒野の再生》、そして《ドミナリアの英雄、テフェリー》は君が好きなデッキにイチャモンを付ける存在だ。君は75枚の中に《否認》も《強迫》も入れずに家を出てはいけない。これが素晴らしい状況ではないのは僕も認める、僕だって《不和のトロスターニ》や《グルールの呪文砕き》を他の色に頼らず使えたら良いと思う。

残念ながら現在のスタンダードではそれが不可能だ。君は《荒野の再生》を認めないといけない。たとえ大会を支配することは無くても、環境を歪めていて、慎重なデッキ構築とサイドボードの予約席が必要なんだ。

《荒野の再生》+《運命のきずな》はここ最近では《守護フェリダー》+《サヒーリ・ライ》に最も近い存在だ。相手が《荒野の再生》を唱え、ターンエンドして、2マナ浮かせて《運命のきずな》を唱え、そしてフェアデッキが絶対に追いつけないような大量のカードアドバンテージを生み出すという未来が分かっている時に、タップアウトして《混沌をもたらす者、ドムリ》や《生体性軟泥》を唱えるのはリスキーすぎる。

例え青緑ネクサスがターンを全部奪わなくても、《荒野の再生》をプレイして《薬術士の眼識》と《アズカンタの探索》で大量にカードを引いて、4/4の《ハイドロイド混成体》を唱えるか、《生体性軟泥》でウーズの大群を生成し、そしてようやく《エリマキ神秘家》か《悪意ある妨害》を構えてターンを返すまで、1ターンか最悪2ターンもあれば十分だ。

サイド後になると、青緑ネクサスは対策しにくいバリューデッキと化す、君は自分のプランを進めて本物のクロックを作り、さらにいつ起こってもおかしくないコンボを警戒しなければならない。

青緑ネクサスに対抗する一番良い手段は確実に素早いクロックを置いて(例えば白ウィニー)相手に対処を迫る事だ。君は《否認》を構えられず《ベナリアの軍司令》を唱えるためにタップアウトしなければならない時もある。確かに相手は4ターン目にそれを殺して咎めることも出来る、しかし多くの場合は君が即死を恐れて数ターン遅れる方が青緑のプレイヤーにとって有利になる。スゥルタイミッドレンジ、青赤ドレイク、白ウィニーでテストしていた時、僕はあのデッキを倒す一番の方法はただクロックを作ることだと分かった:《強迫》から《思考消去》に繋げて4ターン目に《否認》を構えるよりも、《マーフォークの枝渡り》から《翡翠光のレインジャー》か、《奇怪なドレイク》とキャントリップの雨だ。僕はターン3とターン4にタップアウトしてクロックを加速した方が青緑ネクサスを倒すようになった、《荒野の再生》に備えて《否認》を構えていても相手は《ハイドロイド混成体》をX=2で唱えたり、《薬術士の眼識》を構えてターンを返すことが出来た。

僕は青緑ネクサスがクリーブランドのミシック・チャンピオンシップで大きな勢力になると思っている。僕はプレイしないが、このデッキに対して良いプランを持っているデッキを組むために全力を尽くすだろう(たとえメインデッキが無理でも、少なくともサイドボードには)。

今週末はtwitchを見て、僕とチームが2019年の最初のミシック・チャンピオンシップを狙うのを応援してくれ!

(翻訳ここまで)

個人的な連絡の話ですが、運よく休みを入れられて、グランプリ京都(スタンダード)とグランプリ横浜(モダン)に参加する目途が立ちました。
グランプリまでは出来る限りアリーナ練習や調整を頑張りたいので、このブログの更新ペースを最大1週間に1記事までに落とす方向で制限します(普段もそんくらいじゃないかって?たまに変なテンションで調子に乗って週2~3書きたくなるので・・・)。

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