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【翻訳】難しいデッキって何?PVの基準とスタン各デッキの評価(前編)

      2018/12/29

 

簡単なデッキ、難しいデッキは本当に存在するのか?時に感情的になりやすい話題に一人のプロプレイヤーが動いていました。

PV先生(と管理人が勝手に呼んでいる)ことPaulo Vitor Damo Da Rosa選手が、マジックにおけるデッキの難しさを検証。そしてプレイヤーにスタンダードのデッキの難しさを5段階で評価してもらい、プロと自身の評価も紹介。

(原文はこちら)

Ranking the Decks of Standard From Easiest to Most Difficult to Play(Channel Fireball)

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(翻訳)

何日か前、@CyrusCGmtg(訳注:Cyrus Corman-Gill)がコンボデッキの難しさについて書いた文章が回って来た。彼の意見に賛成できる所もあるが、反対な所もあり、この記事を書くきっかけになった。

マジックのコンボデッキに対するみんなの感じ方について文句を言わせてほしい。私はたくさんのコンボデッキを使ってきた。僕の事をコンボのスペシャリストと呼ぶ人もいる。マジックの多くのマッチをコンボで勝ってきた。
僕が気になるのは、特定のデッキが「簡単」だとか「サルでも使えるデッキ」と思われている事だ。Sneak and Show、《むかつき》、リアニメイト。モダンは他の環境よりもそういう話を聞く。これは僕のせいでもある。
簡単なコンボデッキは存在しない。簡単なマジックのデッキは存在しない、そしてコンボは中でも特に難しい。
コンボデッキを使って難しい事は君のコンボを実行する事じゃない。もしKCIのループを回すことが出来なかったら、それはデッキが難しいからじゃなくて、君が準備してなかったからだ。同じことはアミュレットタイタン、ストーム、Doomsday、そして難しいとさている他の全てのデッキにも言える。マジックで一番簡単なことはブン回りで、これらのデッキで上手くなるために要求されるのはそれだけだ。
コンボデッキをプレイするにあたって本当に難しいのはマジックをする事だ。順序を組み立て、相手の考えを読み、君の立ち位置を見定め、特に重要なのがゲームプランを構築する事だ!視野狭窄に陥らないようにする事は難しい。あらゆるゲームがパズルで君と対戦相手の一進一退の戦いになる。
もしSneak and Showが簡単なら、なぜJPAは他の誰よりも勝っている?もしそんなに簡単なら、なぜ君たちもやらない?
もしリアニメイトが簡単なら、なぜewlandonは他の誰よりも勝っている?繰り返すが、なぜ君たちも同じようにしない?
モダンの《むかつき》、ドレッジ、またはSneak and Show、そして他のどのコンボデッキもレガシーやヴィンテージのストームより「簡単」だとは思わない。
私がコンボデッキで勝てるのは何度も繰り返し続けて、もはやコンボを決めることがゲームの要素ではなくなったからだ、ゲームの要素になってはいけない。私は対戦相手とマジックのゲームをやる事に集中している。
他のどのアーキタイプよりもコンボデッキは君のデッキ以上に対戦相手とプレイする事になる、もし君がそれを見落としているなら、それは君のデッキが簡単だからではなく、君が弱いからだ。一部のデッキは上の位置にいてプレイが下手でも勝てることがある。それは構わない。なんで初心者が強い戦術を使って勝てるのを気にする人がいるのか私は分からない。コンボデッキで安定して勝ち続けて大会を制覇する人はそのアーキタイプの達人という傾向がある。
いずれにせよ、私は自分で思っているよりもコンボデッキを使うのが下手なのだろう、なぜなら私はこういう「サルでも使える」デッキを複雑だと考えている。もしくは、君たちはみんなこういう複雑さに気付いてないのかもしれない。
最後に、デッキが「簡単」だろうとそうでないだろうと、何の関係がある?君のデッキより難しいデッキを使っているからと言って誰もボーナスポイントをくれるわけじゃない。もしそんなに簡単なら、自分でやってみろ。

デッキの難しさについて話す時、多くの人は個人的に考える。プライドの問題になってしまい、実用的な話にならない。難しいとされているデッキをプレイする(そして勝つ)のは、君が賢くて上手いと感じられるから気持ち良い。簡単と思われているデッキで勝つのは「チープ」に思える、なぜなら誰でも使えば勝てる、どちらかと言えばプレイヤーではなくデッキが勝ったように感じられる。

このような考え方は好きじゃない。マジックは難しいゲームでどのデッキも完璧にプレイする事は難しい。君が何のデッキを使っていても上手くプレイ出来なければトーナメントで勝てる可能性は薄い。やらかす可能性はいつもあって、プレイしたいカードをプレイしたことで人を責めたり貶めるのはおかしい。

Cyrusは最後にデッキが簡単か難しいかは関係ないと言っている。そこは僕が最も同意できない点だ。実際にはどのデッキがプレイするのが簡単でどのデッキが難しいかを適切に判別することは極めて便利で・・・重要な事である、なぜなら難しいデッキを使ってもボーナス点がもらえないという点では正しいが、難しすぎるデッキを使ってポイントを失うことはあるからだ。「デッキが難しいから」というのは君がデッキを選ぶ理由にしては絶対にダメだが、「デッキが簡単だから」は間違いなく選ぶ理由になっても良い、そしてもし君がどのデッキが簡単でどれが難しいかを適切に判別できなければ、君はチャンスを見逃すことになる。

僕が新しいゲームを始める時、まずは調べるのが好きだ。Diablo 3を始めた時、僕がGoogleに打ち込んだフレーズは"most beginner-friendly class"だった。結果それはWitch Doctorだった。そこで僕はWitch Doctorを作って、プレイが複雑じゃなかったから楽しかった。ゲームを学んでから僕は他のクラスに広げていった。これはWitch Doctorが初心者専用という意味ではない。Witch Doctorを高いレベルで使って成功する素晴らしいプレイヤーもいる。しかしこの時は、プレイが比較的簡単なクラスだと知ったことが僕にとって役に立ったのだ。もし僕が難しいクラスを選んでいたら、ゲームを楽しめなかったかもしれない。

これはマジックにも当てはまる。みんな持っている経験は違っていて、君が使うべきデッキと今は待つべきデッキを知ることが重要になる。これは単に現実と向き合うだけの事だ。

15年近くプロプレイヤーを続けてほとんど全てのタイプのデッキを使ってきたが、僕は今でもデッキを選ぶ時に難しさを考慮している事に気付く。例えば少し前、僕はレガシーの大会に出ることになって、ストームで何ゲームかプレイしてみた。デッキは好きだったが、僕は自分の限られた時間で準備して十分だと思えるレベルでプレイ出来るとは思えなかった。だからプレイしなかった。恥ずかしいことじゃない。僕は自分の弱さと限界に気付き、ケア出来たのだと誇りに思っている。

経験豊富なプレイヤーであってもデッキの難しさを意識する理由はたくさんある。時にはデッキをテストするのに何カ月もかけて、プレイしないと決めて他のデッキに決めることもある。ならば、どのデッキが取りあえず手に取って使えるか、どのデッキが練習せずに使うには難しすぎるかを知っておくと便利だ。君はダブルグランプリに参加したが、最初の方で爆死して、レガシーの大会をやりに来たのにスタンダードの大会に出ないといけなくなる事もあるだろう。君がプレイしないフォーマットの大会に思いつきで出るかもしれない。

デッキの難しさを知ることが、自分のテストプレイがどれだけ実態を表しているか理解するために重要になる。もし僕が大きな大会に向けてテストしていて非常に簡単なデッキを相手にプレイしている時、テストの結果は実際の大会結果を反映していると見込める。もし僕が難しいデッキを相手にプレイしていてテストプレイの相手がそのデッキの経験や技術に乏しかったら、僕はそのデッキ相手の結果を歪めて解釈するかもしれない、なぜなら大会に出る人たちは選んだデッキが上手いプレイヤーだからだ。要は、もし君が白ウィニーを使っている小さな弟とテストしたら、君はKCIを使っている小さな弟とテストするよりも現実に合った結果を得られるだろう、という事だ(君の弟がCorey Baumeisterじゃなければ、多分ね)。

「だけど、どのデッキが難しいか簡単かなんてどうやったら分かるの?もしかしたらデッキはとても難しいけど、自分が失敗する所に気付かなくて簡単に見えるかもしれないじゃないか?」

一般的に、適切なプレイを難しくする要素はたくさんある。これらはその一部だ:

1つのターンに複数の選択肢があるデッキ

もし同じターンにプレイ出来るカードが複数あれば、君がミスをするシナリオが劇的に増えてしまう。例えば、レガシーのDelverデッキを考えてみよう。最初のターンに《秘密を掘り下げる者》か《渦巻く知識》を使うことが出来る、そして相手の呪文を《目くらまし》してもしなくても良い、そしてあれかこれを手札に戻すことが出来る・・・などなど。1ターン目から、プレイ出来る内容は大量にあるのだ。スタンダードの黒緑のようなデッキをプレイするのとはまるで違う。大抵の黒緑の手札は2マナ域が1枚、3マナ域が1枚、4マナ域が1枚、5マナ域が1枚、という感じだ。こういう場合は、君のカードをプレイできる順番通りにプレイして、それ以外に君が出来る事はあまりない。

小さなミスが許されないデッキ

君が犯しても良いミスの数というのは意味があるが、程度ものだ。例えばレガシーのマーヴェリックを考えよう。完璧にプレイするのは難しい、なぜなら小さな選択が大量にあるからだ(フェッチランド、チューター、《不毛の大地》など)。しかし同時に寛容なデッキでもある、というのも3番目に良い選択肢が最高の選択肢と同じくらいの強さだからだ。そのため君が何回もやらかしてしまっても、君の失敗は高く付かない、失敗しても勝つことは出来る。では、もしストームや《硬化した鱗》を手に取ったらどうだろう、小さな決断の一つで勝ちも負けもする、なので僕の中では難しい方のデッキになる。

状況によってゲームプランを変えるデッキ

多くのデッキはアグロであれコントロールであれ、固定されたゲームプランがある、常に能動的になるか常に受け身になるかだ。しかし一部のデッキは、マッチアップと立ち位置を検討する事が要求される。青赤ドレイク、スピリット、《死の影》、フェアリーがその例だ。これらのタイプのデッキは君の経験が足りなければプレイが難しい、なぜなら常にゲームがどうなるのか再評価し、瞬時にある見方から別の方に切り替える事が必要だからだ。それでも、もし君が既に経験豊富なプレイヤーなら、特定のデッキに馴染みが無くてもこういった決断をかじ取り出来ることが多い。

本質的に難しいデッキ

運用にものすごく頭を使うせいでデッキが難しくなる場合もある。これはアミュレットやアイアンワークスのことだ。これらのデッキではゲームの勝ち筋を見極める必要があり、そのデッキの経験があるほうがずっと簡単だ。無限に時間があればほとんどの人は見つけられると思うが、時間には限りがあって素早く見つけなければならない。君がもしデッキに慣れていたら、君は起こり得る勝ち筋の大半と勝つときの多くはどんなシナリオになるかを既に知っている。君はそれらを素早く判断できる、つまり、例えば《外科的摘出》のケアを考えるために時間を使うことが出来る。これが冒頭のCyrus Corman-Gillが言っていた事の大半だ。これらのデッキは大半が一人用のパズルだから僕は天才じゃないとプレイ出来ないという程難しいとは思わない、しかし膨大な可能性に圧倒されないために特にそのデッキについての経験が要求されるのだ。

メタゲームへの広い知識が必要なデッキ

特に君のデッキがアグレッシブなものであれば、君は対戦相手が何をしているかを理解する必要が無い時もある・・・君のマリガン基準は同じで、君のプレイも同じだ。しかしメタゲームをよく知っている事が要求されるデッキもある。これらのデッキは必ずしもプレイが難しいとは限らないが、フォーマットを理解していないとプレイ出来ない。その例はランタンコントロールだ。何が君を倒すことが出来て、何を引かせないように止めるべきかを理解するために、君は全員のデッキに何が入っているかを知らないといけない。

(翻訳ここまで)

長くなったので、一旦ここで区切ります。

後編ではスタンダードの各デッキを難しさでランキング。Redditで収集した一般プレイヤーの評価、プロプレイヤー仲間から集めた評価、PV自身の評価の3つから各デッキを紹介。

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