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【翻訳】モダン・黒緑ジャンクの使い方とサイドボーディング

   

 

『ラヴニカのギルド』でも特にモダン界で話題のカード《暗殺者の戦利品》が出てから管理人も愛用する黒緑系フェアデッキは評価を取り戻してきました。その中でもゴルガリカラー2色でまとめたリストがMOの大きめなイベントで優勝。ジャンドやアブザンにも通じるデッキのコンセプトやサイドボードを解析して紹介するのは・・・って、あの「ミスター白ウィニー」キャラで知られるCraig Wescoe・・・だと・・・?

(原文はこちら)

How Assassin's Trophy Collected its First Modern Trophy(TCG Player)

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(翻訳)

先週の記事で、私は《秋の騎士》が、最も近い位置にいる《暗殺者の戦利品》を越えて『ラヴニカのギルド』の中でモダン最強のカードだと説明した。新しいセットが解禁されてから最初の週に、《暗殺者の戦利品》は最初のトロフィーを手にした、それもメインデッキに4枚積みだ!今日は、JisOrangeがその先週末Modern Challengeに優勝した時の黒緑Rock、《暗殺者の戦利品》がこのアーキタイプをどう強化したか、そして《暗殺者の戦利品》と《秋の騎士》がモダンのメタゲームにどう影響するかを話そうと思う。

これが優勝リストだ。

黒緑ジャンク

クリーチャー13
3:《漁る軟泥/Scavenging Ooze》
4:《タルモゴイフ/Tarmogoyf》
4:《不屈の追跡者/Tireless Tracker》
2:《黄金牙、タシグル/Tasigur, the Golden Fang》
呪文22
4:《ヴェールのリリアナ/Liliana of the Veil》
1:《最後の望み、リリアナ/Liliana, the Last Hope》
4:《致命的な一押し/Fatal Push》
3:《コジレックの審問/Inquisition of Kozilek》
3:《思考囲い/Thoughtseize》
4:《暗殺者の戦利品/Assassin's Trophy》
2:《集団的蛮行/Collective Brutality》
1:《大渦の脈動/Maelstrom Pulse》
土地25
4:《花盛りの湿地/Blooming Marsh》
4:《廃墟の地/Field of Ruin》
2:《森/Forest》
3:《風切る泥沼/Hissing Quagmire》
2:《草むした墓/Overgrown Tomb》
5:《沼/Swamp》
1:《ヨーグモスの墳墓、アーボーグ/Urborg, Tomb of Yawgmoth》
4:《新緑の地下墓地/Verdant Catacombs》
サイドボード15
1:《自然のままに/Natural State》
1:《喪心/Cast Down》
2:《減衰球/Damping Sphere》
3:《大爆発の魔道士/Fulminator Mage》
1:《滅び/Damnation》
4:《虚空の力線/Leyline of the Void》
1:《強情なベイロス/Obstinate Baloth》
2:《生命の力、ニッサ/Nissa, Vital Force》

このアーキタイプはモダンが生まれた時から存在してきたが、赤か白をタッチする事が多い。その理由の一つは《血編み髪のエルフ》や《未練ある魂》のようなカードアドバンテージを得る手段のためで、もう一つはジャンドなら《稲妻》と《終止》でアブザンなら《流刑への道》という軽い優秀な除去のためだ。《致命的なひと押し》が印刷されたおかげで純正のゴルガリがメタゲームに返り咲き、《突然の衰微》や《大渦の脈動》と組み合わせたら序盤の除去で赤や白に頼る必要は無くなっている。また《不屈の追跡者》が印刷されてからは、カードアドバンテージのために《未練ある魂》をタッチする必要性も薄くなった。

《暗殺者の戦利品》が印刷された今、《突然の衰微》を使う必要もない。一部のマッチアップでは劣っている、例えば《虚空の杯》を割ったり《呪文嵌め》と《瞬唱の魔道士》を使うデッキ相手のような打ち消されない事が要求される場面だ。しかし大半のマッチアップでは強化にあたる、なぜなら相手に追加の土地を代わりに与えるとしても、除去する対象を柔軟に選べるのは大きなアップグレードだからだ。

デッキの動き方

一般的にこのスタイルのデッキはコントロール寄りのデッキだが、必要な時は十分なプレッシャーをかけることも可能だ。このデッキで最初にやる仕事は相手の《ゲームプラン》を崩す事になる。このデッキが妨害に使うカードは非常に軽くて対象範囲が広いため、プランを崩す事にかけては実に優れている。

手札破壊として《思考囲い》、《コジレックの審問》、《集団的蛮行》、《ヴェールのリリアナ》を擁する。《思考囲い》は土地以外のどんなカードでも捨てさせるので最もフレキシブルだ。これは相手のパーマネント除去における《暗殺者の戦利品》に似ている。《コジレックの審問》はマナコストの低いカード(《突然の衰微)と同じ)しか捨てられないが、2点のライフを支払うデメリットが無い。《集団的蛮行》はインスタントかソーサリーしか捨てられないが、他の有効なモードがある。《ヴェールのリリアナ》は対戦相手が捨てるカードを選べるが、繰り返し使えて他の2つの能力で多用途に使える。

手札破壊に加えて、このデッキは優秀でフレキシブルなパーマネント除去も持っている。《致命的なひと押し》は軽く、フェッチランドと組み合わせたら大抵のクリーチャーを殺せる。《集団的蛮行》は手札破壊をしつつ相手の小型クリーチャーを処理できる。《大渦の脈動》は土地でないパーマネントを破壊できるが、ソーサリーで3マナを要求する。このカードは複数のパーマネントを除去できる場合があり、たいていの場合はメリットではあるが、例えば相手の《ヴェールのリリアナ》や《不屈の追跡者》をどうしても除去したいけれどこちらの戦場にも同名のカードがあればデメリットになる時もある。《暗殺者の戦利品》はその中でも一番用途が広い・・・相手のどんなパーマネントでも、土地まで破壊出来るのだ。(かかって来いや、ウルザ!)

ウルザと言えば、《廃墟の地》が既に基本土地をほとんど使わないデッキやトロンを揃えるデッキに対して《ゲームプラン》になっていた。《廃墟の地》と《暗殺者の戦利品》がある今、君は実際にトロンデッキや基本地形を使わないデッキに対して合理的なゲームプランを持っている事になる。長年デス&タックスを使い続けてきたプレイヤーとして、私は何より土地破壊が大好きで、この《暗殺者の戦利品》がもたらす新しい側面を確かに気に入ってる。《廃墟の地》を4枚使える事が、ジャンドやアブザンと比較した場合ゴルガリ最大の魅力だね。

このアーキタイプの3つ目の柱はプレッシャーだ。《タルモゴイフ》は最も打点が高く最も早い。《漁る軟泥》は相手の墓地利用を妨害し、ライフを得て、本当にデカくなる。《黄金牙、タシグル》は驚くほど速く着地して、起動型能力でカードアドバンテージを産み出してくれる。《不屈の追跡者》はこのデッキの芯になる部分で、単体で大きなプレッシャーを与えられるサイズに成長し、「手掛かり」を残してよどみないカードアドバンテージをもたらす。《致命的なひと押し》と《不屈の追跡者》があるから、単にデッキを圧縮するためだけにフェッチランドを起動しない方が良い。このデッキがどんな風に動くかは確認したから、メタゲームの主なデッキに対してどうプレイするのか見ていこう。

サイドボーディング

人間に対しては、このデッキは大量の軽い除去と、相手と比べて十分大きくなれるクリーチャーがいる。この組み合わせは有利なマッチアップだろう。しかしこの相手に《ヴェールのリリアナ》は欲しくないだろう、なので代わりに《喪心》と《滅び》をサイドインするべきだ。《霊気の薬瓶》を壊すために《自然の要求》を、単純にライフゲイン付き4/4として《強情なベイロス》を入れるのも正しいかもしれない。このマッチアップではリリアナよりは良いからだ。

青白コントロールに対しては、このマッチアップで最も強いカードである《不屈の追跡者》を守るために手札破壊を使おう。《漁る軟泥》は《瞬唱の魔道士》からののフラッシュバックを防いでくれる。このマッチアップでは除去を減らす事になるだろう。《致命的なひと押し》が一番弱い物だから、それを《大爆発の魔道士》と《生命の力、ニッサ》と入れ替えよう。《暗殺者の戦利品》や(大渦の脈動9を削っても良いかもしれない。

バーンデッキに対してはライフゲインが出来る《漁る軟泥》と《集団的蛮行》がある。《焼尽の猛火》で負けないように、《漁る軟泥》は出来る限り手札に温存しよう。明らかに《強情なベイロス》は欲しいし《喪心》も入れたい、そして間違いなく《思考囲い》は必要ない。このマッチアップはサイドボード枠が足りない、というのも本当は《ヴェールのリリアナ》も欲しくないが、サイドインするカードが無いからだ。

親和は信頼できるマッチアップだ。《喪心》、《滅び》、《自然のままに》と、《墨蛾の生息地》対策のためにいくらか《大爆発の魔道士》を入れよう。私なら《ヴェールのリリアナ》と、たぶん《思考囲い》をサイドアウトするね。《頭蓋囲い》に負けたり、《電結の荒廃者》でオールインを決める隙を与えなければ、大抵は上手く行くだろう。

バントスピリットはややこしい。このマッチアップでは《集合した中隊》がとても強力なカードだ。何としても《集団的蛮行》か《思考囲い》で取り除きたい。《霊気の薬瓶》は《暗殺者の戦利品》で壊すよりもそのままにしておくことが多いだろう。先手の場合は、手札に2枚目が無い限りは1ターン目《コジレックの審問》で確実に薬瓶を抜き取ろう。このマッチアップで一番難しいのは、相手がクリーチャーに呪禁をつけてこちらの除去から守ってくることだ。相手のクリーチャーは飛んでるから、こちらのクリーチャーでブロックも出来ない。よくあるベストなプランは、手札破壊を数枚使って相手の速度を落としながら、地上のクリーチャーでレースを挑むことだ。もし相手の《集合した中隊》や呪禁を与えるクリーチャーを捨てさせることが出来たら、残した相手のクリーチャーを除去で殺せるようになる。

ドレッジはゲーム1こそ不利だが、サイド後には4枚の《虚空の力線》があり、ホロウワンにも役に立つ。追加のトロン対策として《減衰球》と《大爆発の魔道士》がある。《生命の力、ニッサ》はジェスカイやジャンドのようなあらゆるミッドレンジとのマッチアップで強い。《強情なベイロス》はバーンに強い他に《ヴェールのリリアナ》デッキにも刺さる。

全体として君のサイドボードプランは正直だ。速いクリーチャーの多いデッキには、遅いカードか手札破壊を削って除去を増やす。クリーチャーの少ないデッキに対しては、一番使えない除去を減らしてより効果のある妨害を入れるんだ。

メタゲームへの影響

《秋の騎士》と《暗殺者の戦利品》が増えたおかげで、メインデッキからアーティファクトやエンチャント対策を積みやすくなった。この影響で親和やBoglesのようなデッキは以前のようにフェアデッキを一方的に狩る事が出来なくなったから人気が落ちると思う。あと、私は特定のカードに強く依存するデッキ、例えば《罠の橋》に頼るランタンコントロールや黒緑対策を《神聖の力線》に頼るデッキも大打撃を受けると見込んでいる。あらゆるBGxやRock系のデッキが人気になるだろう。人によってはマナが安定しているか名前がSol Malkaだから(訳注:旧エクステンデッドで黒緑のコントロールを考案した人物)純正ゴルガリをプレイする。別のプレイヤーは《血編み髪のエルフ》をタッチするだろう、続唱で《喪心》をめくるより《暗殺者の戦利品》をめくった方が役に立つ確率がずっと高いからだ。《暗殺者の戦利品》と《秋の騎士》を両方使えるから、アブザンが跳ね上がる可能性もある。

もしこのあたりの予想が正しかったら、次のレベルのメタゲームは基本地形を多くデッキに入れる事と、マナカーブを上げる事になるだろう。基本地形は相手に《暗殺者の戦利品》を撃たれた時に確実に土地を探せるようにして、マナカーブを上げたらその追加の土地を活かして撃たれた除去の被害を抑える事になる。もちろん、一つのパーマネントに頼り切ったデッキを使わない事だ。

総じて《暗殺者の戦利品》は黒緑の使い手には良いニュースで、相手にとって、特に一つのパーマネントに依存したデッキには悪いニュースだ。私はそれでも《秋の騎士》をこのセットで一番のモダンカードに推したいが、《暗殺者の戦利品》は間違いなく2番目に値するカードだ。

Craig Wescoe

@Brimaz4Life

(翻訳ここまで)

冒頭でネタにしたので補足しておくと、Craig Wescoeは白ウィニー好きとして有名ですがメタゲーム的に無理だと判断したら普通にトップメタを選択して勝っています。

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