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【翻訳】MOのデッキリストを活用するスタンダードの読み取り方

      2018/08/30

個人的にファンのプレイヤー、Simon Nielsenによるメタゲームの変化を掴むための指針。マジックオンラインに定期的にアップされる競技リーグのデッキリストを最大限に活用するためのアドバイスです。

(原文はこちら)

How to Utilize the Decklists From Standard Leagues(mtgmintcard)

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(翻訳)

25周年記念プロツアーでは、僕はオーストラリアのゴールドプロ、モダンで人間を使ったDavid Minesと、レガシーでエルドラージを使ったKevin "Daddy" Jonesと一緒にプレイした。僕自身は緑単ストンピィを使って、このイベントはまさに大爆発だった。ウィザーズは数々の素晴らしい特典でもてなしてくれたし、僕たちは9-5で17位という結果を出せた。

トーナメントや緑単についてはいずれ話すけど、今週は途中で描いていた記事、僕が毎週2回はやっている事を紹介しよう。もちろん、フィットネスセンターに通う事じゃない。マジックオンラインにあるスタンダードのデッキリストを読むことだ。

僕はみんなこの使い方を間違っていると思う。役に立たない情報だと思って無視するか、メタゲームを正確に再現していると思ってリストを信用しすぎるかだ。

現行のシステム

MOはスタンダードリーグのデッキリストを以下のシステムで何カ月も公開している。知らない人のために説明しておくと、これが彼らのやり方だ:

毎週月曜日と木曜日、彼らは前回のリスト公開以降に5-0で終えたリストをいくつか投稿する。彼らは異なる5-0のリストを全て公開するが、1つのデッキからは1つのサンプルしか公開されない。もし15枚のカードが違っていれば、デッキは異なると判断される。

僕は今のやり方が気に入っている、それは全てのデータを開示せずに多様でクールなデッキリストが見られるからだ。多くの情報、例えばデッキの人気、デッキがいくつ5-0を達成したか、デッキの勝率がどれくらいかといった情報は制限されることを意味するが、それでも正しく見たら多くの情報を与えてくれるんだ。

インスピレーションを得よう

君がいちばん理解するべき事は、あらゆる機能したデッキが偶然5-0する可能性がある事だ。そのデッキが強いわけでも、勝率が高いわけでもないんだ!例えば、誰かが5-6で、その中身はあるリーグで運よく5-0したあと、同じデッキで2回0-3ドロップする事だってある。

そしてローグデッキが浮かび上がってくる時、大抵は一回きりの出来事で、ある週に1回5-0した後で再び5-0することはおそらく無い。もし出来たら、僕たちはもう知ってるはずだ。

だから、掲載されたデッキが強いどころかプレイアブルと思い込んでもダメだ。しかしこのリストから集められる知見はたくさんある。

例を挙げてみよう。これは凄く前のものだが、それでも僕が見た中で最も奇妙な5-0のスタンダードデッキだ。

スフィンクス・コンボ

(Yuuka_Kazami 2018/3/15 リーグ5-0)

クリーチャー19
4:《歩行バリスタ/Walking Ballista》
4:《金属ミミック/Metallic Mimic》
3:《武器作り狂/Weaponcraft Enthusiast》
2:《スカラベの神/The Scarab God》
2:《マリオネットの達人/Marionette Master》
4:《羊頭スフィンクスの君主、アネシ/Unesh, Criosphinx Sovereign》
呪文18
3:《策謀家テゼレット/Tezzeret the Schemer》
3:《致命的な一押し/Fatal Push》
2:《金属の叱責/Metallic Rebuke》
2:《ヴラスカの侮辱/Vraska's Contempt》
2:《改革派の地図/Renegade Map》
4:《宝物の地図/Treasure Map》
2:《秘儀での順応/Arcane Adaptation》
土地23
1:《霊気拠点/Aether Hub》
4:《水没した地下墓地/Drowned Catacomb》
1:《異臭の池/Fetid Pools》
1:《廃墟の地/Field of Ruin》
1:《森/Forest》
3:《島/Island》
1:《屍肉あさりの地/Scavenger Grounds》
4:《産業の塔/Spire of Industry》
2:《尖塔断の運河/Spirebluff Canal》
5:《沼/Swamp》
サイドボード15
2:《チャンドラの敗北/Chandra's Defeat》
2:《強迫/Duress》
2:《禁制品の黒幕/Contraband Kingpin》
2:《本質の散乱/Essence Scatter》
2:《帰化/Naturalize》
1:《否認/Negate》
1:《バントゥ最後の算段/Bontu's Last Reckoning》
2:《黄金の死/Golden Demise》
1:《ヴラスカの侮辱/Vraska's Contempt》

このデッキで考えるべきことはたくさんあるが、中心としてこのデッキの一部は君たちの中に知っている人もいるであろう《マリオネットの達人》コンボで、一部はアネシと《秘儀での順応》のコンボだ。

このリストに出会うまで、こんなコンボは見た事も聞いた事も無かった。これがどう動くかだが、《秘儀での順応》でスフィンクスを指定したら《羊頭スフィンクスの君主、アネシ》をプレイするんだ。これで君は《嘘か真か》の効果を得られるうえに、《歩行バリスタ》と《金属ミミック》はコストがタダになるんだ!

トップ5枚を見れば1枚は見つかって、それぞれがただ0マナで唱えられるだけでなく、さらに5枚をめくって追加のアーティファクトクリーチャー・スフィンクスを手に入れられるんだ。《武器作り狂》はたった1マナで《嘘か真か》3回分にもなる!

予想通り、このデッキは再び5-0にたどり着くことは無かったが、今でも僕はこのコンボを、これがどんなに気持ち良くて、どうやったら上手く機能させられるか考えている。例えば今は、《触媒の精霊》がこの仕組みの中でどうマナを生み出し《羊頭スフィンクスの君主、アネシ》までマナ加速できるかだ。

さらに直近の例は7月12日に5-0を達成したジャンドランプだ:

ジャンドランプ

(Danny_Bambino 2018/7/12 リーグ5-0)

クリーチャー3
3:《ペラッカのワーム/Pelakka Wurm》
呪文31
1:《苦悩火/Banefire》
4:《灰からの成長/Grow from the Ashes》
4:《ヴラスカの侮辱/Vraska's Contempt》
4:《破滅の刻/Hour of Devastation》
4:《約束の刻/Hour of Promise》
2:《木端/Cut》
1:《捲土/Struggle》
1:《魔学コンパス/Thaumatic Compass》
4:《宝物の地図/Treasure Map》
1:《アルゲールの断血/Arguel's Blood Fast》
4:《楽園の贈り物/Gift of Paradise》
1:《サンドワームの収斂/Sandwurm Convergence》
土地26
1:《オラーズカの拱門/Arch of Orazca》
1:《花盛りの湿地/Blooming Marsh》
1:《熱烈の砂漠/Desert of the Fervent》
1:《不屈の砂漠/Desert of the Indomitable》
1:《終わりなき砂漠/Endless Sands》
1:《廃墟の地/Field of Ruin》
4:《森/Forest》
3:《ハシェプのオアシス/Hashep Oasis》
3:《イフニルの死界/Ifnir Deadlands》
2:《山/Mountain》
2:《根縛りの岩山/Rootbound Crag》
1:《屍肉あさりの地/Scavenger Grounds》
2:《隠れた茂み/Sheltered Thicket》
2:《沼/Swamp》
1:《森林の墓地/Woodland Cemetery》
サイドボード15
1:《苦悩火/Banefire》
3:《強迫/Duress》
3:《削剥/Abrade》
1:《魔術遠眼鏡/Sorcerous Spyglass》
3:《焼けつく双陽/Sweltering Suns》
2:《最古再誕/The Eldest Reborn》
2:《殺戮の暴君/Carnage Tyrant》

このデッキもまた出てくることは無かったが、このプレイヤーは《削剝》の代わりに《木端/微塵》をメインデッキでプレイする決断をして、僕はそれを独特だと思った。しかしよく考えてみると、理に適っていた。《木端》はトップメタのアーキタイプで使われている主要クリーチャー、《破滅の龍、ニコル・ボーラス》、《ゴブリンの鎖回し》、《鉄葉のチャンピオン》、《練達飛行機械職人、サイ》を殺せる。さらに、余波は役に立つことが多い。僕も赤黒のメインデッキに2枚入れて満足できた。

ここで教訓にしたいのは、これらのデッキリストを一切見ないと見落とす発見があるけど、過信してもいけない事だ。

目に見えないものを探せ

最初に書いたように、あるデッキが何回5-0したかを知ることは出来ない。もし1つの週に青白《王神の贈り物》が出てきた場合、メタゲームは何も伝わらないかもしれない。しかし、もし青白《王神の贈り物》が掲載されない場合、メタゲームで分かることがある。なぜなら、これは3-4日の間そのデッキでだれも5-0をしなかったという事を意味するからだ。

それはこのデッキが今のメタゲームで酷いからなのかもしれないし、デッキを使用しているプレイヤーが少ないからかもしれない、しかしどちらも意味がある事柄だ。これは偶然1回起こった出来事かもしれないが、マジックオンラインのプレイヤー人口を考えたらTier2のデッキが5-0の中に現れないというのは起こりえない。次にデッキリストが投下される時の傾向を追いかけて、その後も継続して出てこないか確認しても良い。

これらは僕が今毎回出てくると予想しているデッキで、主なtier1-2のデッキをカバーしていると思う。

・赤黒《ゴブリンの鎖回し》
・赤単アグロ
・緑単アグロ
・青白コントロール
・エスパーコントロール
・青白《王神の贈り物》
・青単ストーム
・グリクシスミッドレンジ
・青黒ミッドレンジ
・ゾンビ
・黒緑《巻き付き蛇》

先週、重大な事が起こって、僕が言いたい事を示す良い例になる。

7月23日の月曜に掲載されたデッキリストで、赤単が出てこなかった。

今のやり方でデッキリストを乗せるようになってから、こんな事があったか思い出せない。赤単アグロはマジックオンラインで最も強力で人気があるデッキ選択の一つだった。ゲーム展開は早く、この環境で支配的だったため、競技志向のグラインダーにとっては明確な選択肢だった。

その週は、全く成功していない。それは大きかった。僕は毎日何人の赤単が5-0を達成しているかは分からないが、その人数は多いはずで0まで落ち込むには相当減らないといけないと思う。

僕は緑単がその原因だと思っていて、特に《茨の副官》が印刷されてからは、小粒な赤いデッキに対して非常に相性が良い。次の掲載では赤単は登場したが《屑鉄場のたかり屋》をタッチして《地揺すりのケンラ》をプレイしていなかった・・・環境から追い出されたカードだ。

この知識は君が次に出るトーナメントの計画を練る時に生命線になる。君は早い赤のデッキが以前ほどの優先順位を持たないと分かるからだ。

繰り返し現れるデッキに注目せよ

ローグデッキがたまたま出てくる事に意味はあまり無いと言った。だが、もし何週も何週も継続して出てくる場合は、これは一時的な成功なんかじゃないだろう。5回ほど同じことが続いたら、僕はそのデッキをテストし始める。そしてその後も継続して掲載されるか注目する。もし出て来ないなら単なる流行りで、Tier2デッキとして昇格させるべきではないと分かる。

今年初めのグランプリシアトルで、3人の青赤《王神の贈り物》デッキがどこからともなくトップ8に出現したのを覚えているかな?まあ、そこから始まった。

これはデッキリストの掲載で何回か乗ってたのを見た人たちが、デッキを調整してトーナメントを食い荒らすような怪物に育て上げたんだ。もしオンラインの結果を追いかけていたら、驚くことは何もなかったはずだ!

僕は何回も飛び出してくる赤緑モンスターに注目していて、《再燃するフェニックス》デッキは緑単と戦うため妥当だと思った。さらに、《茨の副官》はこのデッキにとって大きな影響のある改善だった。

しかし、7月23日にはいつもの形は出てこなくて、7月26日の時点では緑の《再燃するフェニックス》デッキは5-0にはいなかった。僕は赤緑モンスターは緑単が環境のトップにいた時は妥当な選択だったと思う。

なので、今僕が目を向けているのは一見無害な白単天使だ。これまでの5週間で出てきたが、おそらくスタンダードのグラインダーには笑い飛ばされていた。しかしこの時点では偶然ではなかったのだ。

白単天使

(Sletch 2018/7/26 リーグ5-0)

クリーチャー24
2:《歩行バリスタ/Walking Ballista》
4:《善意の騎士/Knight of Grace》
4:《ベナリアの軍司令/Benalish Marshal》
4:《輝かしい天使/Resplendent Angel》
4:《豊潤の声、シャライ/Shalai, Voice of Plenty》
2:《賞罰の天使/Angel of Sanctions》
4:《黎明をもたらす者ライラ/Lyra Dawnbringer》
呪文12
1:《残骸の漂着/Settle the Wreckage》
2:《キランの真意号/Heart of Kiran》
2:《封じ込め/Seal Away》
4:《ベナリア史/History of Benalia》
3:《排斥/Cast Out》
土地24
22:《平地/Plains》
2:《屍肉あさりの地/Scavenger Grounds》
サイドボード15
2:《領事の権限/Authority of the Consuls》
3:《不可解な終焉/Baffling End》
2:《魔術遠眼鏡/Sorcerous Spyglass》
2:《霊気圏の収集艇/Aethersphere Harvester》
2:《俗物の放棄/Forsake the Worldly》
1:《空鯨捕りの一撃/Skywhaler's Shot》
1:《飛行機械による拘束/Thopter Arrest》
2:《ウルザの後継、カーン/Karn, Scion of Urza》

ここのライラは本当に働き過ぎだ、そして緑単に対しては最強のカードの一つだからそれも妥当だろう。僕はこのデッキで安定してコントロールに勝つのに苦労してきたが、もし勝てるのであればまさに環境で戦う候補が見つかるわけだ。多くのカードが単体でゲームに勝てるという強みがある。

結局いつものようにスタンダードの話をしてしまった。しかし少なくとも僕は全ての答えをださなかった、今度は君がこの道具を使って、今の環境はどうなっていてこれからどこに向かうのかを解明してほしい。スタンダードの動きは早いから、もし成功したいなら常にその脈動を把握する事が重要なんだ。

(翻訳ここまで)

次回セットからのラヴニカ再訪を知ってからスタンダードに力を入れる事にしていますので、今までよりスタンダードの記事の割合が増えると思います(そもそも更新頻度が下がっていますが)。

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