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無名の黒好きプレイヤーによるMTG記事の翻訳中心ブログです。ほとんどモダン。

【翻訳】スポイラーで見逃したけど実は強かったカードトップ8

   

 

スポイラー段階では強さを見逃したけど、結果が出るうちに強さが知れ渡って大出世した「眠れる」カードの特集。再び懐かしい気分に浸りながら読んでみましょう。

(意訳も含みます。原文はこちら)

The 8 Most Overlooked Cards in Magic History(Channel Fireball)

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(翻訳)

先週、僕は構築カードプールで完全に失敗して驚いた8枚のカードについて記事を書いた。記事で書いてフォーラムで話すのが凄く楽しかったが、逆にスポイラーシーズンは気付かれなかったが後で「ゲームを変える存在」になったカードについて書いてみたらと言われた時・・・うん、もうやってたんだ!

マジックを最も素晴らしいゲームたらしめる要素はたくさんある:カスタマイズ、ゲームのプレイング、環境が変化して進化し続ける事。よく見逃されている要素の一つは、各プレイヤーに何百、何千の小さな(だけの意義のある)情報に基づいて評価する事を要求している点だ。何カ月おきにスポイラーシーズンが実施される際、僕たちは各環境で何が起こるか正確に知ることは出来ない、ただ出来る限りの仮設を立てるだけだ。

今日の記事は最初にスポイラーで公開された時は強さに気付かなかったカードだ。みんながゲームをやり始めてふたを開けてみると、これらのカードは急速に最強という地位を確立した。

こういう話は僕にとって2つの段階で楽しいんだ。まず、ノスタルジーや思い出にをたどるのは明らかに楽しい。そして僕はずっと歴史の授業が好きだった、その中にいたかどうかは関係ない。歴史は過去の出来事がどうやって起こり、現在に影響を与えたかを教えてくれる。ただの意味が無い要因の集まりではなく、僕たちがどうやってここまで来て、今どこにいるかを示す道しるべなのだ。

だから、君がちょっとしたいい話を見たくて来たのか、またはデッキ構築やプレイングにマネーゲームで有利になるため新しいカードの評価をする洞察力をくれる過去の手掛かりを求めに来たのか、この記事にはどちらの君にも何かしら楽しいものがあるはずさ!

さあ、飛び込んでみよう!

見逃したカードの基準

もう一度僕が普段使っている「話の基準」に触れておこう、ランキングと順番は話題について深く考える事と比べたら重要じゃない。みんなが記事を書く人に対して「口先じゃなくて行動で証明」してほしいと思っているのは知っているし、僕もその気はある。これから僕の意見を君たちが賛成したり反対出来るように#8から#1までカウントダウンしていく。

君たちが100%賛成すると僕が思っているか?それは当然ない。「歴代のトップ〇なんたらかんたら…」というネタはみんなで同意するにはあまりにも膨大で主観的すぎる。

議論の枠を作るには様々な方法があるが、この記事で僕はこのように進めていく:巨大な、ゲームを定義する存在でありながら最初に公開されていた時はそう思われていなかったカードをカウントダウンする。見逃されていたけど、後のカードの印刷で良くなったカードは含まない

《暗黒の深部》は登場した時はみんなゴミだと思い、それが正しかった。数年後、《吸血鬼の呪詛術士》が印刷されたことでパワーカードに化けたのだ。こういうカードはトップ8には含まない。

僕のリストは最初から強かったけどみんな単純に見逃していたカードのみだ。だから、これらのカードは君が比較的新規のプレイヤーでもすぐに気づくはずだ。

カウントダウン

#8 トロールにエサを与えないで下さい

思い返せば、後に苦々しくも「ドレッジ」と知られるモノに不意打ちを食らわないなんてあり得ただろうか?

このカードは後に印刷されたカード、特に『未来予知』で多くを得て最もぶっ壊れたカードという今のステータスになったと思う。

だとしても、『時のらせんブロック』の優良カードが無くても、発掘デッキは『ラヴニカ』の発売直後から機能していた。

旧エクステンデッドで《イチョリッド》発掘がすぐ現れて、数週間の間多くのプレイヤーを驚かせた。99%のプレイヤー(僕自身を含む)は、今までの感覚でマジックをやらない墓地を疑似的なカードアドバンテージに変えるデッキを想像出来なかった。

もし君が発掘がどれだけぶっ壊れているかを見抜けなかったとしても気にしなくて良い、なぜならデザインやプレイテストをした連中も「発掘6」と書かれていたカードがどんなパンドラの箱を開けるか、君と同じくらい分かってなかったからね!

#7 環境を早合点して走る前に歩き方を覚えよう

ネタバレ注意:《歩行バリスタ》はこのリストで一番新しいカードだ)

バリスタは「制限のついた汎用性のある強いカード」として売り込まれていたカードだ。さて、このバリスタについて言うならば、制限なんて無かった。

バリスタは「サイドボードかニッチ向けのカード」と分類されていたカードだ、しかし実際には真にゲームを変える存在であるという事が明らかになった。

《トリスケリオン》を使うような《Mishra's Workshop》デッキはこれにアップグレードするかもしれない・・・実際そのデッキで一番強い呪文だ。このカードはリリースされてからスタンダードのあちこちにいた。複数のモダンデッキでもメインに入る。

柔軟性と必然性がアーティファクトクリーチャーに備わっているというのは強かった。バリスタはすっかり普及している。

#6 あの夏の熱い思い出

《ネクロポーテンス》は僕のリストに綺麗には入らない、というのも『アイスエイジ』がリリースされた時は今のような「スポイラーシーズン」というのは無かったからだ。だけど当時のゲーム雑誌ではこのカードは酷くて使えないカードだと叩かれていたことは特筆に値する。そう、90年代では、みんな雑誌を買って情報を集めていたんだ!

結果を見るとこのカードは狂っているだけでなく、一定の期間トーナメントプレイを支配し、歪めてしまい、マジックをひっくり返してしまった。「ネクロの夏」を聞いたことがあるかな?《ネクロポーテンス》の強さが知られるようになると、それ以前と同じようなゲームは無くなってしまった。また、ファイレクシア・マナという繰り返しを見る限り《ネクロポーテンス》によってゲームデザインは教訓を学ばなかったようだ。ライフをタダのリソースと交換するというのは、トーナメントプレイで上手く行くことはめったに無い。ネクロは、眠れる強カードの元祖にあたる。

#5 ゴルガリ団の誇り

『ラヴニカへの回帰』はたくさんの人がカードを見逃したスポイラーシーズンだった。《スフィンクスの啓示》、《群れネズミ》、そして《死儀礼のシャーマン》はどれも強さを気づかれていなかった。

《群れネズミ》と《スフィンクスの啓示》は評価が難しいスタンダード向けのカードだったが、死儀礼はあらゆるローテーションの無いフォーマットを乗っ取ってしまったカードだ。実際に環境を乗っ取った時でも、ひっそりと使われていたために、一部の人にとっては気付くのが難しかった。

《死儀礼のシャーマン》は長い間レガシー・モダン界のDan Gheeslingだった。家の中で愛されて、どういうわけか他のみんなを騙し拒否権を利用させて、脱落を何回も免れたのだ。

(訳注:Dan Gheeslingはテレビ番組Big Brotherの優勝経験者。同番組では十数人の選手が外界から隔離された家で共同生活を行い、1週間ごとの投票で脱落者を出していく。)

#4 神ジェイス:最強

僕はジェイスに完全には騙されなかった少数の一人だ。しかし当時の僕はPatrick Chapinとほぼ毎日プレイしていたというアドバンテージがあった、そうでなければおそらく見逃していただろう。

スポイラーシーズンの間、僕はPatrickに「《渦巻く知識》は1マナだから強い。4マナ払って複数唱えたいとは思わない」みたいなことを言っていた。

彼は、これが今まで見た中で一番ぶっ壊れたカードで、あらゆる構築フォーマットを破壊すると言っても誇大表現ではないと返した。

さあ、ジェイスデッキを作ろう。

ジェイスは公開された当初から平均以上のカードではあったが、これがぶっちぎりで強いカードだと見抜くことが出来た人間は少なかった。情報の拡散、ジェイスが「良いカード」から「存在意義がある唯一の存在」になるにつれて、値段も意味不明なくらい膨れ上がってついにはドラマチックなスタンダードの禁止にたどり着いたのだ。

ジェイスは競技マジックの一時代を定義した。そこまで言えるカードは少なく、スポイラーの時期にそれを予測できた人は少ないだろう。

#3 この十手は頭おかしい、頭 お か し い

信じられないかもしれないが、この狂ったカードはスポイラーシーズン中は強さが気付かれなかったんだ。その理由は、実際のゲームをこのカードがどれだけ支配するか、理解するのが難しいからだと思う。

僕がスポイラーでこれを見た時、弱い《火と氷の剣》だと思ったから見逃してしまった。カードも引かないし、プロテクションもつかないじゃないか!

プレリリースでこのカードをプレイするかこのカードに負けると、みんな理解し始めた。僕も運よくシールドプールに入っていて使うたびに同じシナリオが起こっていたのを覚えているよ。

プレイする。
相手がカードを読む。
装備して攻撃する。
アドバンテージを得る。
相手はすぐこれに勝てないと気付き、ジャッジを呼ぶ。
相手はジャッジにこう聞く:このカードは本当にこうなるの!?

これは実際にゲームをどう支配するかを見てから、どれだけ狂った強さか分かるカードだ。これはゼロからヒーローまで素早く出世した、なのでこれを3位に挙げた。僕も意識していなかったし、プレリリースまで誰もこのカードについて話してはいなかった。しかし実際にプレイする機会が出てからは、全ての会話で話題の中心になっていた。

#2 美とは力。そして笑顔は美の剣である。

(訳注:博物学者ジョン・レイの言葉)

ジェイス以上に。死儀礼以上に。《サイカトグ》はマジックで印刷された中で最もショッキングなカードだった。誰もこのカードが来ることを予見できず、我々が何にやられたのかを知る前には、もう手遅れだった。

Jon Finkelのインビテーショナルカードがスタンダードで一番高く注目されたカードで、当時同じセットで同じコストだったことは挙げておきたい。

《サイカトグ》はリリース以降ゴミカードからTier1に出世して、あらゆるフォーマットで支配的な勝ち手段になった。僕はこれが《ネクロポーテンス》、ファイレクシア・マナ、探査と同じカテゴリーに入ると思う・・・重要でない任意のリソース(ライフ、墓地のカード)を有効な何かに変換する効果だ。この場合は、ダメージになる。

《サイカトグ》は、既に問題のあった《噴出》、フェッチランド、《激動》のようなカードを、こういったデッキに完璧な槍の穂先となる勝ち手段を加えることでさらに強化したのだ。1枚のカード、1回の攻撃ステップ、それで勝利が確定した。

また《サイカトグ》は当時ストームが作られる前に《苦悶の触手》のプロトタイプとしても機能していたと考えている。《サイカトグ》はゼロックス系のデッキで回していったカードを生産的な方法で再利用できるリソースに変えるのだ。

これが歴代で2番目の眠れるカードだという僕の考えに賛成するかどうかは、君に任せる。どのエイトグもそれなりの時代があったが、このDr. Teeth(訳注:人形劇のキャラクター)無くして眠れるカードを語ることは出来ない。

#1 誰も接近に気付かなかったルアゴイフ

《サイカトグ》はジェイス、十手、死儀礼等と並び議論が分かれる#2だと思うが、#1の《タルモゴイフ》に反対する人は少ないと思う。君がもし反対するなら、その理由をコメントで聞きたい。

《タルモゴイフ》は長い間強さを認知されていなかったが、一度強さが分かると大混乱が起こった。

『未来予知』が出たころ、僕はゲームショップで働いていて、閉店作業をしていた。《タルモゴイフ》は4ドルでケースに入っていた。次の日の朝に店を開けて最初にやったのは、《タルモゴイフ》の値段を4ドルから30ドルに上げる事だった。僕のシフトが終わるころには50ドルになっていた。この狂気は止まらなかった。

こいつはたった1日で「その辺の平均以上の緑のクリーチャー」から「マジック史上最も壊れたカード」に成り上がった。バカげてるだろ。急にスイッチが入ってタルモがどれだけ強くて効率的か急にハッキリ見えるようになった感じだ。

デカいパワーとタフネスの軽いフィニッシャー。序盤からブロックできる。大物のように火力呪文を無視する。

今日では、《タルモゴイフ》は最も象徴的なカードの一つになっている、『未来予知』で作られた適当なルアゴイフとは思えないな!
《タルモゴイフ》は他のカードのカードパワーが同じレベルまで上がってかつての栄光をいくらか失っている、しかしこれだけ時がたっても《タルモゴイフ》が未だモダンやエターナルフォーマットで常連カード扱いになっている点は、当時どれだけこのカードがぶっ飛んでいて、しかもそれに気付かれなかった期間があるのがどれだけ凄い事なのかという証拠だ。

忘れ去られるはずだったが最も記憶に残ったカードを巡る旅に、ここまで付き合ってくれてありがとう!

僕が作ったトップ5(とその順番)には自信があるが、もし順番が違うと思うなら、君がどう並び替えるのか聞きたい。それから、8枚にカードを絞るのは苦しかった。僕は特別賞として4枚のカードを出そうと思っていたけど、みんながコメントで予想できるように保留することにした。もし君が当てたら、知らせよう。僕が素で見逃していたトップ8に入れるべきカードを指摘出来たらボーナスポイントだ。

昔を振り返って、誰も強さに気付かなくて、それでいてゲームの必需品になったカードを思い返すのは本当に楽しかった。

マジックでは実際に分かるまでは絶対に分からない、それでも経験に基づく予測に溢れている。

(翻訳ここまで)

以下、原文のコメント欄でDeMarsプロが正解と返信した残りのカード(白字にしていますので反転してください)

《ヴリンの神童、ジェイス》
《意志の力》
《秘密を掘り下げる者》
《師範の占い独楽》
《呪われた巻物》(見逃し)

他に、皆さんが強さを予想できなかったカード、あるでしょうか?



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