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MiniDeckTech:《騒乱の歓楽者》ジャンド(モダン)

      2018/07/21

《信仰なき物あさり》で墓地を肥やし《騒乱の歓楽者》でアドバンテージを作る・・・こう書くと真っ先に思い浮かぶのはマルドゥパイロマンサー、《若き紅蓮術士》を軸にした白黒赤のデッキでしょう。

しかし今回は珍しいデッキが5-0フィニッシュを決めていました。呪文中心のシナジーはそのままに《タルモゴイフ》を採用した黒赤緑のデッキ。

ジャンド歓楽者

(Jaberwocki、モダン競技リーグ5-0)

土地24
4《黒割れの崖/Blackcleave Cliffs》
1《血の墓所/Blood Crypt》
4《血染めのぬかるみ/Bloodstained Mire》
1《花盛りの湿地/Blooming Marsh》
1《森/Forest》
1《山/Mountain》
2《草むした墓/Overgrown Tomb》
3《怒り狂う山峡/Raging Ravine》
1《踏み鳴らされる地/Stomping Ground》
2《沼/Swamp》
4《新緑の地下墓地/Verdant Catacombs》
クリーチャー10
2《騒乱の歓楽者/Bedlam Reveler》
2《ピア・ナラーとキラン・ナラー/Pia and Kiran Nalaar》
2《漁る軟泥/Scavenging Ooze》
4《タルモゴイフ/Tarmogoyf》
呪文26
2《致命的な一押し/Fatal Push》
3《コラガンの命令/Kolaghan's Command》
4《稲妻/Lightning Bolt》
4《信仰無き物あさり/Faithless Looting》
4《コジレックの審問/Inquisition of Kozilek》
2《大渦の脈動/Maelstrom Pulse》
3《思考囲い/Thoughtseize》
2《ヴェールのリリアナ/Liliana of the Veil》
2《最後の望み、リリアナ/Liliana, the Last Hope》
サイドボード15
4《大爆発の魔道士/Fulminator Mage》
1《高原の狩りの達人/Huntmaster of the Fells》
3《古えの遺恨/Ancient Grudge》
1《致命的な一押し/Fatal Push》
2《集団的蛮行/Collective Brutality》
4《虚空の力線/Leyline of the Void》

(デッキリストは晴れる屋より引用)

見るからに、ジャンドとマルドゥパイロマンサーを足して二で割ったようなデッキ。

基本的な動きはそう変わりません。《思考囲い》や《コジレックの審問》で相手の手札からキーパーツを削り、《稲妻》《致命的なひと押し》のような除去でクリーチャーを除去して戦場をコントロール。

必要なカードは《信仰無き物あさり》で探し、墓地にインスタントやソーサリーが増えたら《騒乱の歓楽者》で一気に3枚ドロー、アドバンテージに差をつけます。

緑を採用する最大のメリットは《タルモゴイフ》と《漁る軟泥》。墓地を肥やしやすいデッキにおいては最高のアタッカーで、ジャンドが得意としていた「手札破壊から2ターン目《タルモゴイフ》」という動きはどんな相手にとっても脅威です。

カードアドバンテージに優れた《若き紅蓮術士》と異なり、コンボデッキに対して素早く殴ってゲームを終わらせるプランが狙えるようになります。どちらが良いかはメタゲーム次第でしょう。アンフェアデッキが多いと感じるならこちら、人間デッキやジャンドが多いならマルドゥ型が優れています

マルドゥではなくこの色を使うデメリットは、《未練ある魂》を失う事。その代わりとなるカードアドバンテージ源を、このリストは《ピア・ナラーとキラン・ナラー》、それに多めに用意したプレインズウォーカーで補っています。

サイドボードには《古えの遺恨》が3枚と少し多めに採用されていました。おそらくここ数回のモダングランプリの影響でアイアンワークスが人気を集めているからだと思います。

こちら側が墓地を派手に使い倒す以上、最も強力な墓地対策は《虚空の力線》になります。現在の環境で純粋なドレッジや《死せる生》は減りましたが、アイアンワークスやマルドゥパイロマンサーのようなデッキは健在。さらに1~2回《虚無の呪文爆弾》なんかを通すよりも効果は段違いに大きいです。

従来のジャンドで《大爆発の魔道士》のような土地対策を4枚取るリストはそう多くありません。しかし管理人は個人的にこのリスト同様4枚取っています。ミッドレンジ側にとってウルザトロンやヴァラクートは不利なマッチアップ。しかし《思考囲い》→《タルモゴイフ》という動きで素早く殴り切れるジャンドは、対策を通せば相性がひっくり返って勝つ期待値があるからです。

やはりタルモは強い

大量の呪文で相手を止めつつ墓地を肥やし、《タルモゴイフ》でなぐる。同じく呪文を墓地に落とすことで高いコストパフォーマンスがを発揮する《騒乱の歓楽者》が組み合わされたフェアデッキ。

レガシーでは《死儀礼のシャーマン》が禁止されるほど進化した「クロックと呪文」系統のデッキですが、モダンではそこまで支配的ではありません。しかしこのデッキのように、まだまだ新しい組み合わせが見つかる余地はあります。

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