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【翻訳】スポイラーで強いと思ったけど活躍しなかったカード8選

      2018/07/18

スポイラーシーズンが終わり、基本セット2019が発売されました。新しいカードを活躍させているころでしょう・・・ところで、発売前に強いと思ったカード、使ってみてどうでしたか?

Channel Fireballから、Brian DeMarsプロが過去に強いと予想して外したカードを特集。そこから学んだ教訓を紹介。ちょっと懐かしい気分に浸りながらどうぞ。

(翻訳は意訳も含みます。原文はこちら)

My Top 8 Biggest Spoiler Season Busts(Channel Fireball)

(翻訳)

新しいセットのスポイラーを見ると、たくさんの素敵なカード達が僕に飛び込んでくる:あのカードは凄いぞ!デッキに入れられるだろうか?スポイラーで興奮したカード10枚のうち、実際に構築に影響を与えるのはわずかだ。

今日の記事の目的は、僕が「凄いことになるぞ」と本当に思ったけど、スポットライトを浴びなかったカードを探求する事だ。

約一週間、当時は大きな存在になると思ったが、予期したよりも影響を持てなかったカードを一通り考えた。僕のリストは自分にとっても目立つけれど、どれが君たち読者の目に留まるかを聞くのも楽しみなんだ!結果を出すことなく忘れられてしまったカードを思い返して、コメントで楽しい話を聞かせて欲しい!

この話題は膨大で主観的だから、僕が完全に見逃した良い選択肢がきっとあるだろう。この記憶をたどる旅を続けていきたいと思う。

説明は十分だ。カードの話をしよう。(特にこれといった順番は無い。)

まずはかなり昔の『コールドスナップ』までさかのぼる。

#8《オーランのバイパー》

このカードが公開された時、僕は完全に虜になった。接死がついた緑の《知恵の蛇》だって?スタンダード当時に《知恵の蛇》がどれだけ強かったかウィザーズは忘れたのか?

《知恵の蛇》は現代のスタンダードではおとなしく見えるが、《泥棒カササギ》や《知恵の蛇》が構築環境を間違いなく支配していた時期があったのだ。《オーランのバイパー》の印刷は、《知恵の蛇》のようなカードがヴィンテージやレガシーのような環境の青単コントロールで強かった時期からそう離れていなかった。

(色こそ違うが)さらに強い《知恵の蛇》に人々が興奮していた。

《オーランのバイパー》の値段はこの盛り上がりと期待を反映した。神話レアが登場するより前の時期に会って、このクリーチャーは25ドルう値段を叩き出したんだ!僕は当時ゲームショップで働いていて、『コールドスナップ』が公開された時にみんながプレイセットに100ドルを払うための順番待ちリストを作った事を覚えている。

そうして高いお金を払った人たちには残念ながら、《オーランのバイパー》はスタンダードで控えめにしか使われなかった。《相殺》と《師範の占い独楽》コンボの影にあっさり隠れてしまったんだ。

教訓:過去に強かったカードと似ているだけで現在も強いとは限らない。環境は時間と共に変わっていく。

#7《一日のやり直し》

こいつが30ドルまで上昇した時に手に取ってしまった不運なやつはいるか?

このカードを巡って盛り上がって、妥当だった。これは基本的にパワー9である《Timetwister》、正し自分のターンなら解決時にターンを終了するという欠点がある。重い欠点だが、それでもコストに対して強力な効果だった。

《一日のやり直し》は僕が実際に何年もデッキを組もうとして、上手く行ってないカードだ。ガラクタ等の場に出たらアドバンテージを持つ大量のノーコストなパーマネントで手札を空にするという方向で、レガシーの親和やエラヨウの様々な形で試してみた。回る時は回る。回らないときは・・・回らない・・・。

教訓:一貫性が重要だ。計画が成功した時の素晴らしすぎるシナリオの数々に誘惑されるのは簡単だ。しかし実際にプレイする価値があるのかを考えないといけないほどダメな時が多い。

先に進んでもう少し最近の物を見てみよう。

#6《スラムの巧技》

最近になって、僕が強いと思ったカードが結果を出さなくて驚くことは少しばかり少なくなった。僕はカードの評価が上手くなったのか?むしろ、新しいセットではカード間のパワーレベルの差がとても大きいことの方が影響している。

テフェリーのようなカードが存在していれば、リーガルなカードの99%がぎりぎりプレイアブル以下だと現実的にならざるを得ない。

《スラムの巧技》は僕が本当に強力なマジックのカードだと思ったけど一度も活躍しなかったカードだ。確かに、そこらへんで主流ではないが使われていた、しかし実際よりももっと活躍すると思っていたんだ。

僕は4ターン目に呪文を二倍唱える良い方法で、《祖先の幻視》や《均衡の復元》をタダで唱える能力をモダンに与えると思った。巧技はアーティファクトトークンを作る能力は何らかのデッキで価値があると思った。

教訓:カードが素敵な事を大量にやるからと言っても、そのカードが有効だとは限らない。このケースでは、カードは興味深いことを大量にやってくれるが、それらを本当に構築で活かせるほど効率よくは出来ていない。

#5《ロッテスのトロール》

僕は《ロッテスのトロール》がリーガルだった時に思い出せないくらいの数のデッキを作った。どれも弱かった。

その通り・・・僕はこの楽しいゾンビを使いこなせなかったが、これは良いカードなんだ。スタッツが優秀で、競技で使えるコストで、素晴らしいクリーチャータイプだ。

僕はこのカードを中心に組んだ自家製デッキで、グランプリ最低記録を打ち立ててしまった。0-9だった。痛い!残念な話だが、僕はそのグランプリで僕のジャンドゾンビをプレイしたMichael Jacobsにも話を聞いたが、彼もさほど良くは無かった。

僕のゾンビデッキがクソだったのは《ロッテスのトロール》のせいじゃない、だが、そもそも《ロッテスのトロール》のせいで僕はあんな酷いゾンビデッキを使ってしまったんだ!このカードが強いスタンダード環境はいくらでもあっただろうが、実際に存在した環境ではそうじゃなかったんだ。

教訓:カード1枚でデッキは作れない!繰り返すが、周囲の環境が大事なのだ。この素晴らしいカードを支援するカードが存在しなかったし、競争相手は強大だった。《スフィンクスの啓示》>《ロッテスのトロール》。

#4《未知な領域》

今の知識でこのカードを思い出して笑ったり嘲るのは簡単だ、しかしこれがスポイラーで最初に出てきたときはかなりの盛り上がりがあった。多くの人が、僕も含めて、このカードは出来ると思っていた。

これもまた、過去の素晴らしいカードと似ているように見える例だ。《衝動》は強い。《けちな贈り物》は強い。僕はたくさんのカードをサーチして一部を手札に、一部を墓地に置く効果が大好きだ。みんなも《壌土からの生命》系の構築で行けると見込んでいた。

一つ目、《壌土からの生命》は既に素晴らしい。発掘によって土地を見つけられるから、土地を探すチューターは必要なかったのだ。二つ目に、どんなカードでも探せるのと土地しか探せないのには大きな違いがある。

単純に緑のチューターというだけではこのカードを使うには足りなかったんだ。

教訓:強かったカードの下位互換が強いとは思わない事だ。

#3《スカーブの殲滅者》

『イニストラード』でヒットしたカードと言えば、《スカーブの殲滅者》はまさにそれだった。《スカーブの殲滅者》は神話レアなのでフェアな比較にならないが、当時は《瞬唱の魔道士》の倍の値段だった。

僕もこの盛り上がりに賛同したことを認めよう。僕は実際これが気に入って、だけど何らかの形ではじけるような気がした、だけどそれがどうしてなのか正確分からなかった。僕は「誰かが解明するまで待とう」と考えた。

まず、《スカーブの殲滅者》は大量のイカれたスタッツや能力を持っている派手な神話レアだ。これは君が一目見てどうしたら良いか分からないけれど、何かやるべきことがあるはずだと楽観的にさせる類のカードだ。

残念ながらこのカードで実際にやれたことは、これが完全に見かけ倒しだと他のみんなが気付く前に、ドラフトで引き当てたのを全部売り切る事だけだった。

教訓:ただカードが強そうに感じられても、実際に強くはならない。

#2《エーテル宣誓会の審判人》

嘘はつかない・・・このカードを見た時衝撃を受けた。おお!このクリーチャーが出来る事、見てみろよ!

デカい。能力は凄い。飛んでいる。青い。効率が良い。これは君が見ると「おいおい、《セラの天使》が強かった時代を思い出してみろよ」、と思うカードだ。

単純に《セラの天使》より強い(ほとんどのカードがそうだが)だけでなく、これがボードアドバンテージとカードアドバンテージを生み出す能力を持つ効果的な青のフィニッシャーだというのは魅力的だ。

このカードの問題は主に周辺環境によるものだ。これは青黒フェアリーと血編みジャンドに支配された最も不適切なスタンダード環境の一つに投げ込まれた小物に過ぎなかった。当時はこれらのデッキの存在が大きすぎたせいで日の目を浴びる事のない良いカードがたくさんあったんだ。

率直に言えば、アドバンテージを生み出す素敵な能力を多くに持つ5マナの飛行クリーチャーにとって不遇の時代だった。残念だよ。

教訓:環境だ。「超一流のデッキ」が存在するなら、素敵な二流カードにとっては明らかに良くない時期だ。

#1《迷宮の霊魂》

僕の最後のカード(特に順番は決められてない事を思い出してほしい)はエターナル環境で大きな存在になると思たカードだ。

スポイラーでこのカードを見た時、本当に僕の心に響いたんだ。いくつかのデッキに簡単に入れられる、強力で効果的なヘイトベアーだった。見ての通り、その能力は《渦巻く知識》と《思案》を使うレガシーのデッキに対して驚くほど強力だ。

このカードはレガシーとヴィンテージで少数ながら使われたが、意味がある形で注目されたことは無かった。僕は実際自分が認めるよりもこのカードを使っているだろう、それでもスポイラーで見た時に予想したよりは使っていない。

相手の《渦巻く知識》に対応して《霊気の薬瓶》でこのお化けを「ばあ!」と言わせたくなるだろう?このカードを見た時、僕はレガシー環境を動かすと思った、しかしほんの僅かに目に留まるだけだった。

教訓:エターナル環境に影響を与えるのは本当に難しい。一般的に、《渦巻く知識》を咎めるカードをプレイするよりも《渦巻く知識》を使う方が良いのだ。

黒歴史の殿堂

今回の失敗談を楽しんで頂けただろうか。マジックのゲームが常に新鮮である要因の一つは、カードやメタゲームを評価するのが複雑でトリッキーだからだ。

素晴らしくて興奮するようなカードでも、最終的にトーナメントで完全に存在しない場合もある。

ありとあらゆる「バブルがはじけた」カードを深く分析はしないつもりだ。僕は何年もの中から自分にとって本当にはまって、大きな影響を与えると思ったが実際には逆だったカードをピックアップした。

評価をするときは、周囲の環境を理解することが本当に重要だ。カードは何もない空間に存在するわけではない、デッキに含まれる71から74枚の他のカードと共にあるのだ。

マジックの歴史はこの例にあふれている。自分にとって思い出深い動きと失敗をシェアした、そしてみんなからもメタゲームで予想外に成功しなかったカードの話を聞きたいと思う。

君を裁きたいわけじゃない。ただ、面白いからだ。僕は《ロッテスのトロール》デッキを使ってグランプリで1回も勝てなかった。こういうことは起こるんだ・・・

「汝らの中、勝利なき者、まずトロールを擲て」

(翻訳ここまで)

最後のセリフは、有名なキリストの言葉「汝らの中、罪なき者、まず石を擲て」を韻でもじったもの。

スポイラーでアガると当て込んで失敗した話、みなさんはありますか?

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