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無名の黒好きプレイヤーによるMTG記事の翻訳中心ブログです。ほとんどモダン。

【翻訳】最強デッキを使うか、得意なデッキを使うか?(後編)

   

前回の記事の後半です。

(原文はこちら)

Should You Play the Best Deck, or the One You’re Most Familiar With?(Channel Fireball)

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(翻訳)

3.ベストデッキはどれくらい複雑か?

あるデッキは把握するのが簡単か君が既に熟知しているデッキと似ている。もし君の「スタイル」が赤単でベストデッキがマルドゥなら、両者はとても似ていて君は使いこなせるようになるから、ベストデッキを使うために努力するべきだ。しかし、もし君のスタイルが赤単でベストデッキが青黒《王神の贈り物》なら、君はもっと時間が必要になる、そして時間がないならば、君が熟知しているデッキを続けた方が良いかもしれない。

他のデッキよりも複雑なデッキというものがある。もし《風景の変容》がベストデッキなら、それを使わない言い訳は存在しない、なぜなら一日もあれば十分だからだ。もし親和がベストデッキなら・・・ああ、あれは適切にプレイするのが難しいデッキだ、だからもし慣れてないなら君のスタイルを続けた方が良いかもな。ここでは、君の強さと限界を理解することが報われるんだ。

4.どのフォーマットをプレイしているか?

・スタンダード

スタンダードは一つのスタイルに固執するのが最も咎められるフォーマットだ。これにはいくつかの理由がある:

この環境はローテーションがありいくつかのデッキが弱体化する。ある戦略が競技レベルで戦えるようになるためのカードが存在しないこともあるので、君のスタイルにこだわるのは大きな間違いだ。君がもしスタンダードを中心にプレイしているなら、君は手を広げるべきだ。

メタゲームは狭く変わりやすい。スタンダードのメタゲームはモダンやレガシーよりもずっと狭い。モダンでは、あらゆるデッキがフィールドの5%だ。スタンダードはデッキの数が少なく、どのデッキも15%で、一部のデッキは20%かそれ以上だ。スタンダードが変わりやすいというのは、多くの人が全てのカードにアクセスしやすく、大会の数も多く、記事を書く人も多いから、ある週で1%しか存在しないデッキが次の週は15%になったりする。

これはつまり、スタンダードではモダンやレガシーと比較して、ある週で特定のデッキが強い位置にいる事があり、それ故に一つのスタイルやデッキを信じると咎められるという事だ。例えば、君はカウンター呪文に弱いあるデッキの達人だったとして、ある週ではそのデッキが強い事もある。だが、次の週には、カウンターデッキの人気が爆発して君はそれに適応しなければならない。構築で素晴らしい成績を残しているチームGenesisのメンバー(Brad Nelson、Seth Manfield、BBD)を見ると、彼らは2つのスタンダードの大会で同じデッキをほとんど使わない事に気付くだろう・・・彼らは常により良い位置にいると考えるデッキに変えている、それがスタンダードで出来る事だからだ。君が一つのデッキやスタイルだけに固執していたら、チャンスを見逃してしまう。

また、テストする相手のデッキが少ないという事も意味する。多くの場合実際に倒そうと想定する相手は3~5のデッキだ、つまりデッキを変えても環境の大半に対して練習する時間が充分あるという事になる。

・モダン

モダンは君のデッキを理解して使い続ける事が最も報われるフォーマットだ。色んな意味でスタンダードとは正反対である。

環境にローテーションは無い。つまり、もしあるデッキを使うのが好きなら、何年も間使い続けることが出来るからそこまで咎められることは無い(それでも、何かが禁止されたら咎められる可能性はある)。

環境はとても広く変化が少ない。モダンには20以上も有効なデッキが合って、みんなは自分が持っているデッキか持っているカードを使ったデッキをプレイする。メタゲームの変化、記事、トーナメントの結果による影響が少ない。もし君のデッキが環境の1%存在するあるデッキに勝てなくても、それが次の大会で5%を超えることは無い、たとえ人気が爆発してもだ。あるデッキが突然メタゲームに出現して君がそれを見逃すという事も起こりにくい。

これはつまり、君がテストをしなければならないデッキの数も多く、そのためデッキを変えてから熟練するのが難しいという事だ。

例えば僕がランタンコントロールを選んだとする。10以上のマッチアップに対して何が起こっていることを理解しなければいけない。次に僕は人間を組んでさらに10のマッチアップを覚える。スタンダードでは「すべてを理解する」には5×5、君がプレイしなければならないマッチアップは25ある。モダンでは10×10、または15×15だ、つまり君は早い段階でデッキを選ばなければ、すべてに対して準備するのは不可能ということだ。デッキを選んで使い続けている人々はそのデッキを何年も使い続けている、そして環境に1%のデッキに対するサイドボードプランを得る方法はこれしかないのだ。

・レガシー

レガシーはスタンダードとモダンの奇妙な中間にいる。レガシープレイヤーの多くはレガシーがモダンのように「君のデッキを熟知する」べきフォーマットだと思っていて、それはある程度理に適っている。レガシーもローテーションが無くて多くのデッキが存在する環境だ。しかし究極的には僕はそうではないと考えている。レガシーは「君のデッキを熟知する」のではなく「マジックを熟知する」環境だと思う。君があるデッキのスペシャリストならもちろん上手くやれるが、モダン程は君のデッキに対してエキスパートである必要はない。レガシーの大会でトップ8を見たら、デス&タックスのThomas Enevoldsen、土地単のJarvis Yuといった特定のデッキの達人が出てくるだろう、しかしレガシーをプレイした事もないプロプレイヤーの姿も見かけるはずだ。

その理由は、レガシーの多くのデッキでやってる事が似ていて、新たに参加するのが難しくないからだ。レガシーのデッキで最も難しいところは《渦巻く知識》《意志の力》のようなカードを管理する事だが、これらのカードを使っているデッキが多いから、君はこの技術を得るために特定のデッキを使う必要はない。例えばGrixis DelverやCzech Pileを使ったことが無いけれど、奇跡・Shardless BUG・エスパーブレードをプレイしたことがある人を想像して欲しい。この人はGrixis DelverやCzech Pileを使いこなすのに時間はかからない、なぜなら他の青いデッキを使ってデッキの一番難しい部分は既に理解しているからだ。大半のレガシーデッキは青系で、ほとんどの青いデッキで難しい部分は共通している(あるいくつかのデッキが同じだという意味ではないが、これは環境全体に当てはまる事だと思う)。

もし君がコンボデッキをプレイしているなら、君は他の全員がやることを理解する必要があるとは限らない。明らかに助けにはなるが、モダンのように必須ではない。例えば君は対戦相手のデッキを「《意志の力》デッキ」「《意志の力》無しデッキ」にグループ分けすることが出来る、そしてその両方とどう戦えば良いか分かっていれば十分だ。君は「そんな、相手は赤青緑デルバーか・・・俺はグリクシスデルバーとしか戦ったことが無いから《陰謀団式療法》で何を選んだらよいか分からないぞ!」なんて悩む必要はない。君のコンボを止めるカードである《意志の力》を指定すればよい。

だから、レガシーは両方のスタイルが通用するフォーマットだと言える。もし一つのデッキを使い続けたいなら、君は出来る。メタゲームはあまり変わらないしローテーション落ちも無い。君は同じレガシーデッキを10年間使っても問題ない。しかし君のスタイルが無い場合でも、君がマジックが上手くてこのフォーマットを少しはプレイしていたなら、問題ない。君があるデッキの達人だった場合の100%を使いこなせないとしても、君は95%は使えるしそれで十分だ。

・リミテッド

スタンダードは一つのスタイルに固執するのが最も咎められるフォーマットだと言ったな?あれは嘘だ。それはリミテッドだ。僕はリミテッドでスタイルを持つ人を何人か知っている。彼らはアグロデッキかコントロールデッキ、またはギミック重視のデッキを組むことを好む・・・そしてそれは何が何でも避けるべきことだ。リミテッドでは、環境ごとだけでなくドラフトのたびに、またはシールドをやるたびにあまりにも多くのバラツキがある。もし君のスタイルがアグロで、ニコル・ボーラスを剥いてしまったらどうする?流すのか?それは大きなミスだ。

もし君が先入観を持つのであれば、それは環境ごとにするべきだ、例えば「ゼンディカーは環境が早すぎるから7マナ域は取れない」のようなものだ。「アグロをプレイするのが好きだから7マナ域は取らない」はダメだ、なぜならいつか7マナ域が強い『エルドラージ覚醒』をプレイする時が来たら君はどうしたら良いか分からなくなるからだ。

これについて僕が知ってる一番大きな例はLuis Scott-Vargasだ。Luisはマジック史上最強のプレイヤーの一人だが、長い間彼のリミテッドのパフォーマンスは構築でのパフォーマンスに見合うものではなかった、それは彼があまりにもコントロールが好きすぎたからだ。早い環境に直面した時、彼は対応せず、《六角板のゴーレム》をデッキに入れるために取り続けた。彼が考え方を修正してより柔軟になったら、リミテッドで前よりも勝つようになったんだ。

まとめ

以下の場合はベストデッキをプレイした方が良い:

・長期間かけて上手くなりたい
・スタンダードかリミテッドをプレイしている
・君のスタイルのデッキが他のデッキよりも明らかに弱い
・ベストデッキが簡単か、君が使えるデッキに似ている

以下の場合は君のスタイルのデッキを使い続けた方が良い:

・短期的な目標がある
・モダンをプレイしている
・君のデッキは最強ではないが、ベストデッキの強さとそこまで差が無く、君のデッキのパワーレベルが近い
・ベストデッキがあまりにも複雑、または君が使い慣れているデッキとかけ離れていて、君に時間が無い

(翻訳ここまで)

環境が変われば強いデッキやカードも変わるもの。

好きなデッキではなく、勝てるデッキを選ぶ覚悟が必要になる時もあるでしょう。

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