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ようやくMTGに復帰できた雑魚プレイヤーの翻訳中心ブログです。

マローの講演が面白いけど翻訳が微妙におかしい件

   

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ウィザーズのスポークスマンとして活動しているMark Rosewaterがゲーム開発の会合で講演を行いました。試しに今の自分はどこまで聞き取れるのかと動画を観てみました。

こちら。
(ウィザーズ英語側のMaking Magic記事)

冗談抜きで凄かった。

今まで自分はMaRoを禁止カードを乱発するアレなリーダー、と言う感じの変なイメージを持っていましたが、一発で手のひらクルーンです。最初の数十秒から笑いっぱなし。映画のリアルな会話と違って聞く人が分かりやすいように間を置きながら話のでかなり分かりやすく、常に画像を見せながら解説するので笑い所もすぐ理解できます。

そして何よりマジックを作るという事をこんなに考えながらやっていたのかと、初めて本当の意味で理解できました。そのまま翻訳と文章も何度も読み返したり、動画も2回3回とまた見直して、虜になっている自分がいました。それぐらい凄かったです。

さて、これを全部再現して翻訳するスタッフは本当に大変だと思います。普段やらないのですが翻訳文と原文を同時に見たりもして、記事に込められた意味をしっかり伝える技術というものが確かに存在すると実感しますね。

(日本語の翻訳記事)

例えば、グリセルブランドの部分。アヴァシンのどのカードよりも圧倒的に不満が多かったカードだったそうです。

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翻訳文では「圧倒的だった」と書いてあります。
原文では”And it wasn’t close.” となっていますね。「接戦ではなかった」という意味合いです。

「接戦ではなかった」という日本語直訳だと遠回しに感じる所を反転して「圧倒的だった」と言い換えることで、それだけグリセルブランド(のマナコスト)への不満が多かったことを強調しています。

自分としては翻訳でここまでしていいんだ、という天啓でした。
まさにこの一文に神が宿っていると思います。

★芳醇さ・・・?

しかし逆に日本語として読んでて明らかに違和感を感じるところか2か所。
1つはここ。
教訓#3:芳醇さは重要である

芳醇さというのは、普段のマジックだとフレーバーが豊かだ、とかそんな感じで使われる言葉で、ここの内容とはズレています。MaRoはプレイヤーが持っているゾンビや吸血鬼といったホラーの知識やイメージを基にすることで「イニストラード」と「闇の隆盛」が生まれたと語っています。確かにフレーバー選考のセットの話ですが、フレーバーに力を入れるのが重要だと言っているのではありません。

原文ではLesson #3:Resonance is importantと言っています。ここでいうResonanceとは「共鳴」です。プレイヤーのホラー感とマジックのゲームを共鳴させることで、イニストラードが生み出されたのです。「香りが高い」「フレーバーが強い」という意味でしかない「芳醇さ」というのは、MaRoの意志を伝えているとは感じません。というか普通に読んでて流れでおかしいと感じます。

それを踏まえて、もう1か所。

★抱き合わせ・・・?

2つ目のおかしい訳がここ。
教訓#4:抱き合わせを活用せよ

ここでMaRoは「トロイの木馬」というギリシア親和の話をもとに《アクロスの木馬》を作った例、さらにPlants vs Zombiesというスマホゲームの例を使って、プレイヤーが持っている既存の知識とカードのメカニズムを結びつけることを説明しています。ここで日本語の「抱き合わせ」というのも、この話と比べると拡大解釈しすぎです。日本語で抱き合わせというと商品にくっつけて別の何かを売るようなイメージですね。これまで語られたテーマとズレがあります。

さて、「抱き合わせ」の部分は原文ではPiggybackingという言葉です。直訳すると「便乗」ですね。MaRoはプレイヤーがもともと持っているファンタジーや神話やホラーなどの知識と「共鳴」することで世界観を造り上げ、さらにその知識に「便乗」してゲームシステムを分かりやすく組み上げろ、と言ってるのです。

おそらく便乗商法とかいう訳にすると雰囲気が悪くなるから「抱き合わせ」という本来の意図から外れた翻訳になったのかな、と推測されます。

あるいは何らかのテンプレートがカードだけでなくここにもあって、それに拘束を受けているのか・・・?というのも考えられます。

いずれにしろ、日本語訳はところどころズレているので、もし英語に自信がある人、英語をちょっと鍛えてみたい人、先の続きが気になる人はぜひ原文のページに飛んで講演の動画を観ましょう。
きつかったら、少しずつ日本語でも読んでほしいと思います。
特にゲームやシナリオをデザインしている人は絶対チェックするべきです。

既に動画が最後までアップされているので、ちょっとだけ先のネタバレを話しますね。

まあそこまで話の本筋に関わる事でもありませんが。

あの大人気プレインズウォーカーも出て来ます。

Tibbers

それではまた。

感想、質問、ツッコミなど、コメントお待ちしてます!

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