Gathered!

無名の黒好きプレイヤーによるMTG記事の翻訳中心ブログです。ほとんどモダン。

モダンの血編みジャンドで知り得たことを全部書いてみた。

   

今回は管理人が今モダンで使っているジャンドミッドレンジについて、今の立ち位置、マリガン基準、サイドボーディングを整理するために書き残します。出来ればプロに限らずいろいろな人の《血編み髪のエルフ》解禁後のまとまった解説やデッキ調整に込めた意志、サイドボーディングが読みたいのですが、どうしても見つからず参考に出来るものがありません。なので、今までを振り返りながら自分でやってみることにしました。

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今ジャンドを選んでいる理由

ジャンド、正確には黒緑系ミッドレンジに移行したのは、自分の性格やスタイルに一番合っていると確信したから。それでいて、マナフラッド受けを用意したうえで土地を多めに取っているので土地事故に強いと感じたのも大きな理由です。

もともとMTGに限らず、自分は大抵のゲームで攻防一体のオールラウンドな戦い方が好みでした。もし読者の中で格ゲーに詳しい人がいたら、こういうキャラクターを思い浮かべてみてください。

リュウ(ストリートファイター他)
カイ・キスク(ギルティギアシリーズ)
エヌアイン(エヌアイン完全世界)
セルゲイ・ドラグノフ(鉄拳7)
ハヤテ(Dead or Alive 5)

必要に応じて攻めと守りを切り替え、どんな状況でも出来る事があり、相手の強みを潰して勝つ・・・そんな戦い方が大好きなのです。

しかし格ゲーだとこういうキャラは初心者向けにデザインされている事が多いですが、MTGでこれをやると問題があります。

ミッドレンジは大抵の場合どんなデッキにも対応できる反面簡単に勝てるマッチアップが少なく、知識とプレイングが要求される「強者デッキ」とされる場合が多いです。

自分はハッキリ言って大抵のイベントで弱者です。現状MTGが出来るのもせいぜい土日のみ。平日仕事の後はMOをやる気力が残らないことが多々あります。普段遊んでるときはずっと勝率50%くらいで伸び悩んでいます。

それでも、事故やアタリ運で負けるよりは自分のミスで負ける方がストレスが格段に少ないと気付いて、1年ぐらい使い続けてデータや知識をつけてゆっくりでも上手くなるつもりです。

・・・だったのですが、ここで想定外の異常が起こりました。

ジャンドは強者のデッキなのか?

ある日いきなり、スイスドロー6回戦+トップ8のシングルエリミネーションという大会で優勝してしまったのです。

いくら競技レベルじゃないにしても今の自分では無理だろうと思っていたので、素直に喜ぶと同時に「なんで自分が?」という違和感しかなかったのです。そして考えても考えても行きつく結論は「全部相手が事故ったから」しか無い。自分が急に上手くなったとかじゃないんです。

しかしそこに、今のジャンドの強さの本質があるような気がしました。

元々どんな相手にも勝つ可能性があり、さらにデッキ全体のカードパワーが安定していることがある意味黒緑ミッドレンジの強みでした。しかし《血編み髪のエルフ》によってそのレベルがさらに一段上がりました。

《血編み髪のエルフ》を唱えることで、デッキ全体の速度や爆発力が上がりプレイングに関係なく理不尽な勝ち方が出来てしまう。さらに、「続唱」がトップデッキから土地を排除し、他の強力なカードを引き込みやすくなっています。それが結果として、ゲーム全体でドローの質が向上、他のデッキよりも事故や息切れが少なくなっていて「相手の事故で勝つ」という形で表れているのです。これが今のジャンドが持つ明確な強みです。

《血編み髪のエルフ》が加わったジャンドは、単に安定しているだけでなく、多少ミスしようが自分が弱者だろうがお構いなしに相手を倒すパワーを秘めた、環境のベストデッキに近づいている。それが弱者である自分が時として結果を出してしまう理由だったのです。

もし自分が弱者と分かっていて、それでもジャンドを使いたいと決めた場合は、必要なものがあります。ほんのいくらかのメタゲームとゲームプランの知識。そして、引きムラ、プレイングのムラの影響を最小化するためにデッキ調整・マリガン基準・サイドボーディングを死ぬほど煮詰めてください。

そうすれば、ある程度まではデッキが勝手に何とかしてくれます。

カードパワーの暴力で。

デッキリストとメインデッキ調整

さて長くなりましたがここからはデッキ自体の解説。

デッキは大会に出るたびに微調整でコロコロ変わりますし、人によって調整は様々。以下のリストはそこそこ人数のある大会で優勝した時に使用したものを1枚だけ変更した、土地の枚数以外は最もテンプレに近い、広くてカオスなモダンのよくあるメタゲームを意識したものです。

クリーチャー15
4《血編み髪のエルフ》
4《闇の腹心》
2《漁る軟泥》
4《タルモゴイフ》
1《不屈の追跡者》
呪文21
4《ヴェールのリリアナ》
1《最後の望み、リリアナ》
3《コジレックの審問》
3《思考囲い》
3《致命的なひと押し》
3《稲妻》
2《戦慄掘り》
1《コラガンの命令》
1《大渦の脈動》
土地24
4《黒割れの崖》
4《新緑の地下墓地》
3《血染めのぬかるみ》
3《怒り狂う山峡》
2《樹上の村》
1《黄昏のぬかるみ》
2《草むした墓》
1《血の墓所》
1《踏み鳴らされる地》
2《沼》
1《森》
サイドボード15
2《墓掘りの檻》
1《古えの遺恨》
1《コラガンの命令》
2《神々の憤怒》
2《台所の嫌がらせ屋》
2《集団的蛮行》
4《大爆発の魔道士》
1《最後のトロール、スラーン》

土地24枚、ミシュラン5枚

大抵のリストは土地25枚ですが思い切って削りました。ちょうどマナフラッドで悩んでいた時にミラーで負けた相手に相談して、教わったマナベースを真似したものです。アクションが途切れにくい反面、序盤のタップインが増えるというリスクがあります。最速で《血編み髪のエルフ》を唱えられないのはそこまで問題ではありませんが、立ち上がりでアクションが出来なければ相手のブン回りを止められません。

《稲妻》《致命的なひと押し》各3枚

上で書いた問題を解決するために、1マナの除去を多めに採用し、1対1交換の呪文をギリギリまで軽くするという結論に達しました。長期戦に耐えられるように《コラガンの命令》などアドバンテージを稼ぐカードの枚数は減らさないようにしています。

《コジレックの審問》《思考囲い》6枚

この環境の《意志の力/Force of Will》です。どんなデッキにも最初の1マナでブン回りを抑えてゲームを作る1枚。たとえ《血編み髪のエルフ》が不安定になったとしても減らしませんし、サイドボード後は抜かないマッチアップなら何枚でも唱えたいです。

《漁る軟泥》2枚+《不屈の追跡者》1枚

多くのジャンドは
4《血編み髪のエルフ》
4《闇の腹心》
2~3《漁る軟泥》
4《タルモゴイフ》

というクリーチャー編成になっていますが、《漁る軟泥》をマナが溜まる前の序盤や初手に絶対に引きたくないので2枚に減らしてます。その後でフィニッシャー(勝ち手段)が足りないと感じて《不屈の追跡者》を追加。墓地に頼らないアドバンテージ源にもなり、最低3点の無視できないクロックです。

マリガン/キープ基準

少し前に翻訳したこの記事をベースにして説明しますが、ジャンドでは相手によって「量のデッキ」「質のデッキ」を切り替えます。というか気が付いたらなってました。

相手がフェアデッキの場合

対戦相手がアグロデッキ、ミラーマッチ、コントロールデッキの場合は量のデッキ」としてアプローチします。基本的にお互いカードを潰し合う消耗戦になりますので、カードの枚数が正義です。事故にならない範囲でマリガンを避け、多少ぬるくてもキープを優先します。

この事故にならない範囲というのが難しいですが、テストを積み重ねて出来るだけシンプルな基準を考えていけたらと思います。土地が1枚以下と6枚以上は多分誰でもマリガンすると思いますが、2枚~5枚だと結構悩むところ。そこで今仮に使っている自分の基準ですが、

・全ての色が1つ以上は出る
・最初の2ターン以内に最低1つ以上アクションがある

この両方が揃っていればキープします。ただし、この条件を満たしていても先手土地が2枚かつ占術が無い7枚の手札の場合は、土地が2枚で止まるリスクが高すぎるのでマリガン。

「土地をあと1枚引けたらブン回る」?そんなキープをしてどんだけ泣いたことか・・・

ついでに相手のデッキが分からないメイン戦も、基本的にこちらは極端に重要なカードが存在しないので量のデッキです。

相手がアンフェアデッキの場合

一部のマッチアップ、主にアンフェアデッキ相手の時は「質のデッキ」に変わります。つまり手札の枚数よりも中身の質が大事で、特定のカードを探して積極的にマリガンをしていきます。

例えば相手がウルザトロンや《溶鉄の尖峰、ヴァラクート》デッキだった場合は、《思考囲い》も《コジレックの審問》も《大爆発の魔道士》も唱えられない手札は絶対にキープしません。

相手がドレッジだった時も、サイドインした墓地対策か《漁る軟泥》を引けなければ勝負にもならないです。分かっている例はこれ位ですが、他にもそういうマッチアップはあると思います。

管理人は基本的にマリガンが大嫌いなので、ここまでの基準も偏っている可能性があることは意識してください。

サイドボーディングの考え方とカード選択

モダンのメタゲームは最強デッキと言えど多くて全体の9%以下、本当にどんなデッキに当たるか全く予想がつきません。そのため幅広いデッキに広く浅く対応できるようにサイドボードを組むのが一般的になっています。

しかしBrian Braun-Duinはこの記事で、「モダンやレガシーでは多少使える範囲が狭くても効果が大きくイージーウィンが取れるカードを出来るだけ入れたい(要約)」と書いています。長いトーナメントを常に相手とやり取りしてプレイングだけで乗り切るのは限界があるからです。

どちらが正しいかは分かりませんが、自分は「プレイングの影響を最小化する」という方針で一貫するためBBDの考え方に寄せようと思います。

《墓掘りの檻》1~2枚

数ある墓地対策の中でも《血編み髪のエルフ》から雑に唱えやすく、カンパニー系デッキの《集合した中隊》のほか《召喚の調べ》《異界の進化》も止められる受けの広いカードです。ただし、《死せる生》に対して効果が無い点、自分の《台所の嫌がらせ屋》から頑強が消える点だけは注意。なので《虚無の呪文爆弾》と分けるか迷っています。

《古えの遺恨》《コラガンの命令》1枚

大抵は《古えの遺恨》2枚の枠ですが、なぜか不自然なくらいサイドインするデッキに当たらないので、フェアデッキ全般にも使える《コラガンの命令》に変えました。

《神々の憤怒》?《滅び》?《渋面の溶岩使い》?

サイドボードに必ず入る対クリーチャーデッキ用のカードですが、今勢いがある5色人間を意識するなら《神々の憤怒》です。《スレイベンの守護者、サリア》にコストを上乗せされたり《帆凧の掠め取り》に奪われるのはまだ良い方で、最悪《ザスリッドの屍術師》が解決したら《滅び》では勝てません。また《神々の憤怒》は墓地対策のスロットを節約しつつドレッジに勝てるメリットがあります。

《滅び》が明確に強いのは親和で、《刻まれた勇者》に対する唯一の安定した回答です。タフネスが高いクリーチャーを安定して処理するのでミラーマッチやエルドラージ戦でも見かけますね。

《渋面の溶岩使い》はタフネス2以下にしか活躍できない上に自分の《タルモゴイフ》と相性が悪く、強さがプレイングや状況に左右されやすいので今の調整コンセプトに反しています。なのですぐ諦めました。

《最後のトロール、スラーン》1枚

個人的に青いデッキ全般が苦手なのでこのカードを1枚挿していますが、ここは自由枠です。ミラーマッチに強い《反逆の先導者、チャンドラ》や《熱烈の神ハゾレト》、やりすぎなくらいトロンやヴァラクートを対策するなら4枚目の《思考囲い》、クリーチャーデッキが多いなら除去、などなど・・・

各マッチアップのサイドボーディング

正直言って、ここから先はまるで当てにならないです。ドミナリアが発売されたらメタゲームも変わりますし、何しろジャンドを組んでから本来Tier1にいるはずの人間、ホロウワン、親和、ストーム、バーン、グリクシスシャドウあたりに全く当たっていないのです。なので少なくとも1回以上勝ったことがあって「これで正解じゃないとしても何とかなるだろう」と思えたマッチアップだけ、サイドボードプランを書き残します。大阪も名古屋も土地デッキ多すぎ

ミラーマッチ

-3 コジレックの審問
-3 思考囲い

+2 台所の嫌がらせ屋
+1 コラガンの命令
+3 大爆発の魔道士

黒緑系ミッドレンジのミラーマッチでは手札を全部使い果たす消耗戦になりやすく、トップデッキ勝負に弱い手札破壊を全部抜くのが定石とされています。本当に全部抜くのが正解かは諸説ありますが、自分は全部抜きます。そしてアドバンテージが期待できるカード、あれば高タフネスを処理するカードを全部サイドインし、余った枠に《怒り狂う山峡》対策用の《大爆発の魔道士》を入れられるだけ突っ込みます。

カンパニー系デッキ

-3 コジレックの審問
-1 ヴェールのリリアナ

+2 墓掘りの檻
+2 神々の憤怒

バントカンパニーやカウンターカンパニーなどあります。基本的に除去が欲しいのですが《集合した中隊》が一番強いカードで、それを落とせる可能性がある《思考囲い》は残します。マナクリーチャーや《復活の声》があるためこちらの《ヴェールのリリアナ》が弱く、調整部分になります。相手に《献身のドルイド》のようなタフネス2のキーカードがある場合は《ヴェールのリリアナ》をさらに削り《集団的蛮行》を追加。《聖トラフトの霊》を見た場合は《ヴェールのリリアナ》を残します。

デス&タックス/エルドラージタックス

-3 コジレックの審問
-3 思考囲い

+2 神々の憤怒
+2 集団的蛮行
+1 台所の嫌がらせ屋
+1 コラガンの命令

割と有利なデッキです。相手の《霊気の薬瓶》はむしろクリーチャーでも除去でもないカードでアドバンテージを失っていると考えて、割らずに無視しています。《ちらつき鬼火》や《修復の天使》で回避されようがお構いなしで、相手の心が折れるまでひたすら除去を撃ち続けましょう。

リビングエンド

-3 致命的なひと押し
-1 最後の望み、リリアナ

+2 集団的蛮行
+2 大爆発の魔道士

血編みジャンドで選択肢に入りがちな《墓掘りの檻》が効かない事だけは注意。墓地対策が無いと絶望的なマッチアップですが、唯一勝てるプランは「続唱呪文を手札破壊で落として、次を引かれない事」。ドレッジと違いサイクリングさせない事に意味があるので《ヴェールのリリアナ》と《コラガンの命令》の任意ディスカードも貴重なリソース。

赤緑ヴァラクート

-3 致命的なひと押し
-1 最後の望み、リリアナ
-1 コラガンの命令

+4 大爆発の魔道士
+1 集団的蛮行

避けて通れない鬼門その1。文字通り短期決戦を目指します。《思考囲い》を撃った時にマナ加速が少ないようならマナ加速を、フィニッシャー(《風景の変容》《裂け目の突破》みたいなコンボパーツも含む)が少ないようならそちらを狙い、事故が起こることを祈りましょう。《ヴェールのリリアナ》が奥義に到達するとさらに時間が稼げます。

赤緑エルドラージ

-3 コジレックの審問
-1 最後の望み、リリアナ

+4 大爆発の魔道士

最近浮上してきたデッキ。基本的に不利ですが、1マナ除去で相手の《極楽鳥》《貴族の教主》を焼く動きが《大爆発の魔道士》と噛み合いランデスで勝つ可能性があります。エルドラージトロンと違って《虚空の杯》という即死カードが入っていないリストが多く、その分《コジレックの審問》がサイドアウト候補になり得ます。

緑系ウルザトロン

-3 致命的なひと押し
-1 最後の望み、リリアナ

+4 大爆発の魔道士

避けて通れない鬼門その2。《ワームとぐろエンジン》に対処できない分アブザンの時よりも不利です。やる事は単純で、手札破壊で《探検の地図》や《森の占術》を落とし、《大爆発の魔道士》でウルザランドを割ります。相手の手札を見てウルザトロン完成を止められないと分かったら《忘却石》《ワームとぐろエンジン》《解放された者、カーン》を狙っていきます。相手が止まっている間に全力で殴り倒しましょう。

長くなりましたが、最後まで読んで頂いてありがとうございます。ぜひ、みんなのジャンド解説を見てみたいものです。

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