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【翻訳】新たなベストデッキになるか?グリクシスエネルギーが躍進

      2018/01/26

4枚の禁止と『イクサランの相克』発売から少し経ち、それぞれがデッキを考えているころですが、既にいくつかのデッキが差をつけ始めています。その中でも現時点で頭一つ抜けているのがグリクシスカラー(青黒赤)のエネルギーデッキ。直近のSCG等では赤系デッキが上位のほとんどを独占しましたが、晴れる屋やGoldfishのデッキ検索では一番多く引っかかっています。早速、CFBでピックアップしている記事の翻訳という形で紹介します。

(原文はこちら)

Three Versions of Grixis Energy(Channel Fireball)

(翻訳)

新セットの『イクサランの相克』に加えて新たに4枚のカードが禁止され、新しいスタンダードが目の前に広がっている。緑を入れたエネルギーデッキは《霊気との調和》と《ならず者の精製屋》が去ってから大幅に弱体化したが、グリクシスエネルギーがデッキとして認知されていた時期もあった。今こそ埃をはたいて取り出す時だ。

グリクシスエネルギー

(Nathan Fountain、SCG Open 14位、1/20/2018)

クリーチャー14
2:《スカラベの神/The Scarab God》
4:《光袖会の収集者/Glint-Sleeve Siphoner》
2:《奔流の機械巨人/Torrential Gearhulk》
4:《つむじ風の巨匠/Whirler Virtuoso》
2:《豪華の王、ゴンティ/Gonti, Lord of Luxury》
呪文20
2:《アズカンタの探索/Search for Azcanta》
2:《ヴラスカの侮辱/Vraska's Contempt》
2:《削剥/Abrade》
2:《至高の意志/Supreme Will》
3:《致命的な一押し/Fatal Push》
1:《不許可/Disallow》
4:《蓄霊稲妻/Harnessed Lightning》
2:《天才の片鱗/Glimmer of Genius》
2:《本質の散乱/Essence Scatter》
土地26
2:《島/Island》
3:《沼/Swamp》
2:《山/Mountain》
2:《水没した地下墓地/Drowned Catacomb》
4:《尖塔断の運河/Spirebluff Canal》
4:《霊気拠点/Aether Hub》
4:《異臭の池/Fetid Pools》
3:《泥濘の峡谷/Canyon Slough》
2:《竜髑髏の山頂/Dragonskull Summit》
サイドボード15
2:《ヴラスカの侮辱/Vraska's Contempt》
2:《削剥/Abrade》
1:《チャンドラの敗北/Chandra's Defeat》
1:《不許可/Disallow》
2:《本質の散乱/Essence Scatter》
1:《マグマのしぶき/Magma Spray》
4:《否認/Negate》
2:《強迫/Duress》

Nathanが持ち込んだこのデッキは根本的には青黒で、《つむじ風の巨匠》と《蓄霊稲妻》のために赤をタッチしている。これらはどちらも驚くほど強力なカードであり、通常の青黒デッキよりもアグロデッキとのマッチアップをずっと良くしてくれる。

この環境のマナベースは素晴らしいようだ。《異臭の地》と《竜髑髏の山頂》はシナジーがあり、青黒コントロールにタッチするのはタダ同然だ。

青のダブルシンボルは問題になるかもしれず、ここでの《不許可》がどれ程のものかは分からない。それでも《至高の意思》と散らしているため、ゲーム序盤は《至高の意思》にアクセスして、ゲーム後半には《不許可》や《奔流の機械巨人》のための青マナ2個が溜まるだろう。

私がこの戦術に上手くはまると思うカードはこの2枚だ。

《貪欲なチュパカブラ》

このデッキは伝統の青黒コントロールではない。タップアウトすることが多く、チュパカブラ2枚が1対2交換に加えて《スカラベの神》のクレイジーな対象として使われる光景が想像できる。

この枠のために除去1枚とカウンターを削ることが出来るし、チュパカブラが戦場をコントロールしてアドバンテージを稼ぐから《アズカンタの探索》を1枚削っても良い。グリクシスミッドレンジが《豪華の王、ゴンティ》を似た意味合いでプレイしているリストもいくつかみかけた。

いざという時には《豪華の王、ゴンティ》がメインデッキに優れていることもある・・・《副陽の接近》やトークン相手にはチュパカブラは酷いカードになるからだ・・・しかしチュパカブラは赤単やマルドゥ機体のようなアグロデッキが相手の、4マナ2/3接死を出せないような不利な状況から抜け出す助けになる。こういう時は能動的になる必要があり、クリーチャーを破壊してもう1体をブロックする2/2を唱える方がずっと良いだろう。

《原初の死、テジマク》

これもリミテッドでは爆弾だがスタンダードではまだ注目されていないカードだ。

テジマクも《貪欲なチュパカブラ》と同じ問題を抱えている。メタゲームがどう形成されるかが分からないうちは、このカードがメインデッキに入れるに値するかを解明するのは難しい。

テジマクは、君が戦場をゆっくりとコントロールする長い消耗戦で最も活躍する。飛行機械トークンでチャンプブロックして、突然相手の全軍を6/6接死で全滅させるのだ。

今はテジマクはサイドボードで使われると思う、ティムールや黒緑のミッドレンジデッキ相手にサイドインされるだろう。

グリクシスエネルギー

(Thomas Morales、SCGクラシック14位、1/21/2018)

クリーチャー18
2:《貪欲なチュパカブラ/Ravenous Chupacabra》
1:《人質取り/Hostage Taker》
2:《スカラベの神/The Scarab God》
4:《光袖会の収集者/Glint-Sleeve Siphoner》
1:《豪華の王、ゴンティ/Gonti, Lord of Luxury》
4:《つむじ風の巨匠/Whirler Virtuoso》
4:《栄光をもたらすもの/Glorybringer》
呪文17
3:《ヴラスカの侮辱/Vraska's Contempt》
2:《削剥/Abrade》
4:《致命的な一押し/Fatal Push》
2:《天才の片鱗/Glimmer of Genius》
4:《蓄霊稲妻/Harnessed Lightning》
2:《反逆の先導者、チャンドラ/Chandra, Torch of Defiance》
土地25
2:《沼/Swamp》
1:《山/Mountain》
1:《島/Island》
4:《霊気拠点/Aether Hub》
4:《竜髑髏の山頂/Dragonskull Summit》
4:《水没した地下墓地/Drowned Catacomb》
4:《尖塔断の運河/Spirebluff Canal》
2:《異臭の池/Fetid Pools》
3:《泥濘の峡谷/Canyon Slough》
サイドボード15
2:《アズカンタの探索/Search for Azcanta》
1:《川の叱責/River's Rebuke》
1:《王神、ニコル・ボーラス/Nicol Bolas, God-Pharaoh》
2:《焼けつく双陽/Sweltering Suns》
1:《奔流の機械巨人/Torrential Gearhulk》
1:《本質の散乱/Essence Scatter》
3:《否認/Negate》
4:《強迫/Duress》

Thomasのグリクシスエネルギーはずっと異なる。これは除去と《つむじ風の巨匠》のために赤をタッチした青黒コントロールではない。これは《スカラベの神》、《天才の片鱗》、そして強力なサイドボードの選択肢のために青をタッチした赤黒ミッドレンジデッキだ。

このバージョンでは《奔流の機械巨人》《アズカンタの探索》《至高の意思》のようなコントロール要素を外して、《反逆の先導者、チャンドラ》と《栄光をもたらすもの》の組み合わせにアクセスしている。

このリストはアグロデッキやマルドゥ機体のようなデッキに対してより能動的に動きたい場合に適している。こうなるとカウンターを使うのは難しくなって、もしメタゲームがミッドレンジに傾いてくるなら、《奔流の機械巨人》と仲間たちが強くなって帰ってくるだろう。

グリクシスエネルギー

(Asmodean1990、スタンダードPTQ2位、1/20/2018)

クリーチャー17
4:《光袖会の収集者/Glint-Sleeve Siphoner》
3:《栄光をもたらすもの/Glorybringer》
2:《貪欲なチュパカブラ/Ravenous Chupacabra》
2:《スカラベの神/The Scarab God》
2:《奔流の機械巨人/Torrential Gearhulk》
4:《つむじ風の巨匠/Whirler Virtuoso》
呪文17
2:《反逆の先導者、チャンドラ/Chandra, Torch of Defiance》
2:《削剥/Abrade》
1:《本質の散乱/Essence Scatter》
3:《致命的な一押し/Fatal Push》
1:《天才の片鱗/Glimmer of Genius》
4:《蓄霊稲妻/Harnessed Lightning》
2:《至高の意志/Supreme Will》
2:《ヴラスカの侮辱/Vraska's Contempt》
土地26
1:《島/Island》
2:《山/Mountain》
4:《尖塔断の運河/Spirebluff Canal》
1:《沼/Swamp》
4:《霊気拠点/Aether Hub》
3:《異臭の池/Fetid Pools》
4:《水没した地下墓地/Drowned Catacomb》
4:《竜髑髏の山頂/Dragonskull Summit》
3:《泥濘の峡谷/Canyon Slough》
サイドボード15
1:《削剥/Abrade》
1:《天才の片鱗/Glimmer of Genius》
1:《ヴラスカの侮辱/Vraska's Contempt》
1:《チャンドラの敗北/Chandra's Defeat》
1:《没収/Dispossess》
2:《強迫/Duress》
2:《破滅の刻/Hour of Devastation》
1:《マグマのしぶき/Magma Spray》
3:《否認/Negate》
2:《アズカンタの探索/Search for Azcanta》

もし全部欲しいなら、これがそのリストだ!先ほどの2つのアーキタイプ、チャンドラと《栄光をもたらすもの》コンビと《奔流の機械巨人》にカウンターを両方プレイできる。

これは回るのだろうか、それとも単に2つのデッキを混ぜただけだろうか?

結果から見て分かるように、これは間違いなく回る、Asmodean1990は先週土曜日にあったマジックオンラインのPTQで2位に入賞して、唯一負けたのは決勝で当たったマルドゥ機体だけだ。

新しいスタンダードがまとまってきているが、グリクシスエネルギーは間違いなく、新しい台風の目になるはずだ!

(翻訳ここまで)

他にも《再燃するフェニックス》を採用したリストなどがあって枝分かれはしていますが、グリクシスカラーのミッドレンジというアーキタイプは着実に数を伸ばしています。

イクサランのストーリーでは4つの部族が覇権を争っていますが、現実のゲームの中では海賊が一歩リードしているようですね!

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