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ようやくMTGに復帰できた雑魚プレイヤーの翻訳中心ブログです。

【翻訳】乗っては「いけない」、このビッグウエーブに。賢いカードの買い方とは?

      2016/12/29

BannerGarrukApexPredator

GP東京での優勝、さらにモダンでエムラクールとのコンボが発見されたことで《先駆ける者、ナヒリ》が注目されていますね。早速買おうかと考えている人も多いはず。しかし、ちょっと待った。本当にそのナヒリ、今必要ですか?

バンドワゴン効果とは、流行している、大多数が使っている、優勢に見えるものを自分も支持したくなる現象です。皆が持っているから自分もカードを買いたくなる、みんなが組んでるから自分もそのデッキを組みたくなる、そんな風に流されてしまうような事はありませんか?
その感情に騙されるな、というテーマの記事です。特に変動が激しいモダンが中心になっています。

Victims of the Bandwagon by Chapman Sim

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翻訳

今まで僕は、カードを買う事に何一つ疑問を感じていなかった。むしろ、僕はこの20年間、誰よりもお金をかけた方だったし、必要なものはすぐに手に入れてきた。

この記事は、みんなにカードを買うな、と言う記事ではない。
バンドワゴン効果の犠牲にならないように、という内容だ。

僕がみんなに伝えたい話がいくつかある。それを通じて、みんなにもっとお金を上手に使って欲しい。そうすれば、浮いたお金でもっとたくさんカードを買ってコレクションを広げることもできるし、遠くのグランプリに旅行に行く事だって出来るんだ!

どうしたらバンドワゴン効果の犠牲にならずに済むか?

★《頂点捕食者、ガラク》の餌食になった話

これはMagic 2015のプレリリース週に起こったことだ。

プロツアー・マジックオリジンまでは、僕はプロツアーに向けてあらゆる、あらゆるカードを買って揃えていたんだ。ショップを回るのに時間を使って、通販でプロツアーのために必要なものが全てあるようにしていたんだ。

そう、全てのレアが4枚、少なくとも神話レアが全て2枚、それが僕だった。とにかく手につけられるものは全部買い漁っていた。それも、もしかしたらコンプリートセットのようなものを予約しておいたら、まとめ買い効果でもっと安く出来たかもしれない。

CardGarrukApexPredatorJ

一番記憶に残っている部分で僕にとってターニングポイントになったのは《頂点捕食者、ガラク》だった。良さそうなカードだったし、プロツアーでも使われていたから完全に間違っていたわけではない。しかし、決してフォーマットを支配する存在ではなかった。

僕は2枚を各32ドルで買った。プロツアーで数週間後、どこでも10ドルで買えるようになったんだ。この2枚だけで僕は合計44ドルも損をした。他のMagic 2015のカードにはまだ何も触れていないのにだ。

プレリリース期間ではカードの供給が明らかにファンの需要に追い付かない、だから考えられる一番高い時期の値段でカードを買う事になってしまう。プレイヤーはみんなエキサイトして、これからの週末に誰よりも早く新しいカードをデッキに入れようとする。特定のカードがプレイアブルに見えて、現実はそうでもなく、結局衝動買いで終わってしまう事が必ずある。

仮にだ。《死の宿敵、ソリン》と《先駆ける者、ナヒリ》が、《アーリン・コード》(超、超、注目されてたよね?)や《秘密を解き明かすもの、ジェイス》よりもプレイされていると、どれ程の人が予測できただろうか。

CardArlinnKordJ

こうなるのも理解は出来る。構わない。数週間ぐらい待ちたかったが、プロツアーに行くためには、選択肢が無かった。プロツアーのためにカードが必要だから、買うしかなかった。

このことが起こってから、僕の考え方そのものが変わった。必要のないカードを、無駄に高く買うのがもう嫌になったんだ。思い返せば、7マナで2色のプレインズウォーカーが環境初期の盛り上がりと供給不足という要因も無しに35ドルなんて高値が付くわけないだろう?

この教訓から、今の僕は本当にそれを使うと決めない限りカードは買わないことにしている。それはデッキの予算で妥協するという意味ではないし、必要だと思ったら買う。明日どうしても必要なら、《Black Lotus》だって買う。本当には買わないけど、まあそういう事。

プロプレイヤーがカードの値段をけちるために選択をすることはまずありえないだろう。例えば、僕はメキシコシティのPTQで赤黒ドラゴンがメタにあっていると判断して、地元の店でデッキをまるまる買った。

その次の週にPascal Maynardが突如サプライズとして現れた《硬化した鱗》デッキを送ってくれた。僕はその時《吹きさらしの荒野》と《搭載歩行機械》を自宅に置いて来ていた。さらに《ゼンディカーの代弁者、ニッサ》と《ゼンディカーの同盟者、ギデオン》のセットも必要で、結局グランプリ内の店で全部デッキを買う羽目になった。

それでも、僕は悪くない値段で買ったと思ってる。グランプリに出張るベンダーは「その週末から利益を最大化しようとする」とみんなは思うだろう、しかし多くの出店は決して悪徳ではない。彼らは、君たちから金をふんだくってトンズラするよりも、自分たちの評価を高めたいんだ。君が信頼できる所からカードを買えば、間違いなく正当な値段でカードは買える。

何がダメなのかは分かるね?君がプレイするかも分からないのに、プレリリース週に《頂点捕食者、ガラク》に32ドルも払っちゃ駄目だよ!ジーザス!

★《ウギンの目》に目を奪われた話

モダンで強いカードは一筋縄でいかない。

プロツアー「ゲートウォッチの誓い」の直前は《エルドラージの寺院》と《ウギンの目》で加速したエルドラージデッキが盛り上がっていた。僕自身は、過去に「エルドラージ覚醒」や「モダンマスターズ2015」でいくらかブースターから引いてたから《エルドラージの寺院》は持っていたんだ。しかし《ウギンの目》は赤緑トロン用の1枚しかもっていなかった。

プロツアーまであと数週間、僕たちのほとんどは「ぶっ壊れてる可能性が高い」エルドラージデッキの風をとらえていた、しかしテストする時間は無いか、テストするほど確信はしていなかった。僕は後者の方で、一過性のブームと思っていた。しかし先述の「全部揃える」という性格のせいで、デッキのセットを買う事にしたんだ。

その時、僕はエルドラージが永久にモダンの常連になると思って150ドル払ったんだ。

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うん、まあある意味正しかったよ、エルドラージはモダンで強力なデッキだということが証明されたからね。だが、強すぎた。プロツアーに優勝するどころか、トップ8に6人も残って、あとは親和しかこの過酷な冬を生き延びる事が出来なかったんだ。

しかし、一つのアーキタイプが圧倒しすぎるのは決して構築環境には良いニュースではない、そしてエルドラージデッキの脅威は多くの人々が何とかしなければならない問題になっていた。グランプリデトロイト、グランプリメルボルン、グランプリボローニャの後は、誰もがエルドラージに何らかの規制を加えなければと考えていた・・・R&Dも。

CardEyeOfUginJ

プレイヤーはみんな「ゲートウォッチの誓い」からカードを集めることを辞めるか、単純に《エルドラージの寺院》も《ウギンの目》も捨て値で売りまくっていた。もちろんディーラーやトレーダーなどの業者もだ。1か月前まで12ドルだった《エルドラージの寺院》は3ドルまで落ちて、《ウギンの目》は30ドル以上したのが半額程度になった。

僕は被害を受けたか?もちろん

これは投資に《手酷い失敗》をした例だが、これは他の誰でもなく、僕のせいだ。何よりも嫌だったのは、僕は買ったカードを一度も使わなかったからだ。僕が150ドルで買った《ウギンの目》を含むセットは家の中で眠って、今までトーナメントの光を浴びたことは無い。もし僕がカードをプレイするのであれば、たとえバブルがはじけたとしてもまだよかった。もしエルドラージをグランプリデトロイトで使っていれば、それでも許すことが出来た、しかし僕は一度も使わないカードを最高値で買ってしまった、それはもう最低だ。

何度も言う。すぐに使わないカードは絶対に買ってはいけない。

★《祖先の幻視》は《苦花》の二の舞?

モダンは気まぐれで変化が激しく、頂点である一つの戦略が次の週には機能しなくなることすらある。特に禁止や制限のアナウンスが四半期ごとに変わりやすく、楽しいだけではなく、ちょっと怖いフォーマットでもある。まさか《欠片の双子》が駄目になるとは思わなかった。

もし僕がモダンのあらゆるカードを持っていたとしたら、何が禁止されて何が解禁されても別に問題は無い、なぜなら実質的な損はしていないからだ。何かが禁止されても、別の何かの値段が上がる。例えば《花盛りの夏》が禁止されたら《迷える探究者、梓》がアミュレットブルームの代わりになるという期待で値上がりした。

君が全てのカードを持っていたら、《花盛りの夏》による損失を《迷える探究者、梓》の利益が補う。しかし普通のプレイヤーはあらゆるモダンのカードにアクセスできるわけではないから、君が「その月の流行り」のカードを買うとだいたい酷い目に合う。

もし君が《祖先の幻視》に50ドルを支払い、《飛行機械の鋳造所》に12ドルを支払ったあげく、結局グランプリ・ロサンゼルスやグランプリ・シャーロットでジャンドを使うようだったら、カードの買い方を見直すべきだ。

絶対に間違っているとは言わない。《祖先の幻視》の値段が倍になるかもしれない、けどそんな事誰が分かるのだろう?利益になるかもしれないけど、まじめに考えて欲しい。既に高い株を買ってどうやって儲けるというんだい?僕は株取引に詳しくはないが、僕がカードを買う時の信条はこうだ。既にとんでもなく高いカード(例えば、《祖先の幻視》)は、10ドルの利益と25ドルの損失リスクを抱えている。

もし《祖先の幻視》がグランプリ・ロサンゼルスとグランプリ・シャーロットで活躍したなら、50ドルから60ドルには伸びるかもしれない。しかし使われなかったら、それまでの25ドル程度の値段に落ち着くという事だ。

良い例が《苦花》だね。君たちはバカだから《苦花》が解禁されると知った瞬間に30ドルで買ったんだろ?結局は15ドルに戻ってしまったけど。まあ怒らないでくれ、僕も同じバカだったから(笑)。《祖先の幻視》が解禁されたから、《苦花》にも希望はあるかもしれないが。

CardBitterblossomJ

もちろんあらゆる間違った投資がここまでなるとは限らない。

★君はナヒリを買うべきか?

さて、ここからが本当に真面目な話だ。

いまのトレンドに乗っかって、とりあえず話題のカードを買っていこうとすれば、結局一番高い時期にカードを買う事になる。例えば、《先駆ける者、ナヒリ》だ。東京でスタンダードのグランプリ優勝を決めて値段が跳ね上がり、モダンでもSCGオープンの勝利でさらに加速した。

神話レアのプレインズウォーカーがスタンダードとモダンの両方でその強さを証明した、早速買っておこう、しかし僕たちは8ドルで買えたその時期を逃してしまった!

CardNahiriTheHarbingerJ

僕は今《先駆ける者、ナヒリ》を買うべきか?いや、決してそうではない。

僕自身は先週も使わなかったし、これからのグランプリ・ミネアポリス、コスタリカ、それからもちろんコロンバス(そもそもレガシーだ)でも使う予定はない。もしこれから数週間の間にナヒリが必要であれば、もちろん買うだろう。たとえ高くても?その通りだ、それにすぐに売り払えば損失を最小限に抑えることが出来るし、少なくともそれを使ってプレイすることが分かっている。

僕に言わせたら、流行に乗ることは一番間違ったお金の使い方である。なぜなら一番悪いタイミングでお金を使っているからだ。

これまでの経験上、極端に高いカードを買う事は、利益よりも損失につながる事の方が多い。例えば、誰も《忌むべき者のかがり火》に30ドルの値段がつくなんて思わなかった。最終的にもう一回り上がった、しかしその流れが落ち着いたら、値段も崩れていった。僕自身はその犠牲にならずに済んでよかった。なぜなら僕はそのシーズンの間ずっとジャンドを使い続けていたから、僕は《忌むべき者のかがり火》がどんな値段になっても問題にならなかった。なにしろ毎日唱えていたからね。

君はどうだろう。《先駆ける者、ナヒリ》を今すぐ買わないといけない?

まあ、使うなら買ってもいいさ。

だけど、君が今すぐ必要でなければ、もう少し待ってみよう。それでもカードを買わないといけない?もちろん、必要なカード、それか高くなる余地のあるカードは買おう、だけど値段がピークに近いカードは止めておけ!

もう二度と、バンドワゴン効果に流されて、犠牲にならないで欲しい…

(翻訳終了)

《忌むべき者のかがり火》を含むジャンド、管理人も愛用していた懐かしいデッキです。あまりに高くて一時まで《ミジウムの迫撃砲》で代用していましたが、結局グランプリ北九州に合わせてピーク時に買ってしまいました。

感想、質問などお待ちしてます!

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