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【翻訳】レガシー初心者向け入門1:レガシーへの招待(CFB)

      2017/01/04

グランプリ千葉で大盛り上がりを見せたレガシーに興味が沸いた?そのカード資産を使ってみない?Channel Fireballから、レガシーを始めるプレイヤーに向けた連載が始まりました。

(省略や意訳も含みます。原文はこちら)

Legacy Guide Part 1: Introduction to Legacy by Reid Duke

(翻訳)

2016年の締め、そしてグランプリルイビルの準備に、これからお気に入りのフォーマット、レガシーを再び探求するつもりだ。今から年明けまで、マジックでも特に挑戦しがいのあるフォーマット、レガシーについて、これから始めてみたいというプレイヤーに向けて複数回に分けて書いていく。

ビギナーガイドとして書いてはいるけれど、レガシーは「初心者向けの」フォーマットではない。モダンからレガシーに移動できるようになったら嬉しいが、長年のレガシープレイヤーにとっても有益な記事にするつもりだ。

キミがはじめてレガシーに触れるなら、レガシーはエターナルフォーマットだ。レガシーでは歴代マジックの全てのセットが使える。一部の強すぎる、楽しくないカードが禁止されているだけだ。

レガシーのパワーとスピード

新しいフォーマットに潜っていくなら、フォーマットでやれる事を理解しておくと良い。ゲームはどれくらい長くなるか?君がやれることで一番強いのは何か?各ターンの動きに必要な強さは

レガシーの売りの一つは、君が持っている落ちてしまったお気に入りのカードが最後にたどり着く場所だと言う事だ。君が好きなカードとお気に入りのデッキを使い続けるのは簡単だ。しかし、キミが大好きだったカード・・・《マスティコア》、《呪われた巻物》、《陥没抗》・・・何でもいいが、ただ使い続けてるだけなら、キミは競技レベルで戦えるチャンスを失ってしまう

現実には、レガシーの戦いは、スタンダードや君がこれまで体験したどんなフォーマットとも違う。最初の1ターンで、ゲームは終わってしまうか、終わらなくても決まってしまう。そのため、レガシーのデッキはマナ効率が凄まじい《意志の力》や《目くらまし》、1マナの呪文が山積みになる。3マナかそれ以上の呪文を唱えるのは、1枚でゲームに勝てなければ愚行でしかない。

これからの連載でも話していくが、レガシーでは真のアグロデッキは非常に少ない。3ターン目に攻撃して6点のダメージを与えるデッキは、それ以上に速くゲームが終る環境では単純に賢明な行いとは言えないのだ。クリーチャーで殴るデッキは、エルフやゴブリンのようにコンボデッキのような速さになるか、Delver、Death & Taxesのように相手を妨害してミッドレンジかコントロールになるしかない。一部の非常に成功したクリーチャーデッキ、例えば感染は、両方できるね!

レガシーの多様性

レガシーの魅力は、圧倒的なカードプールだ。僕は22年間マジックを続けてきたのに、レガシーをやっていると、未だに見たことも無いようなカードをプレイされることもあるんだ!

巨大なカードプールから、膨大な戦術が生まれるんだ。Bob Huangのメタゲーム調査によると、50もデッキがあるんだ!念のため言っておくが、これは最近1年間のトーナメントで勝ったデッキだけでこの数だ。もう少し古いデッキや成功までたどり着いていないデッキまで入れると、可能性は無限大だ。

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まとめると、レガシーは予測不可能だ。キミが出来る最善の事は、環境の早さと相手が目指しているデッキの大まかな方向性を理解しておくことだ。見たことも無いデッキと当たっても対応できるように、出来る限り幅広いデッキを相手に自分のデッキを練習しよう。

レガシーの複雑さ

多様性と複雑さは切っても切れない関係だ。カードとプレイヤーと戦術が増えれば増えるほど、その全部と戦うのは難しくなる。さらに、レガシーには他のフォーマットに無い要素があり、プレイングを複雑化している。

その1つに、《渦まく知識》とその他のライブラリー操作はレガシーのキーカードだ。このカードは自分と相手に膨大な選択肢を与え、君の手札以上の判断力が問われる。

《意志の力》や《目くらまし》のようなピッチスペル(訳注:特定条件でマナを払わずに唱えられる呪文)も、レガシーの特徴だ。つまり、君は対戦相手のアンタップ状態のマナだけでは全部は見えないと言う事だ。今まで印刷されたすべてのフリースペルを意識しないといけない。可能性は恐怖でもある。

レガシーのゲームは複雑で容赦がない。相手はとんでもないスピードで君を倒そうとする。《不毛の大地》や《トーラックへの賛歌》で君のリソースを奪い、同時にキミが見たことも無いカードを投げつけて来るだろう。入念な準備と慎重な運用が必要なフォーマットなんだ。

しかし、恐れてはいけない!これから数週間、僕に付き合ってほしい。キミがレガシーの競技で戦えるようになる基本を身につけると約束しよう!僕のアドバイスと、真摯な練習があれば、君はきっと、他の何千人のファンと同じようにレガシーの楽しさが分かるようになる。

デッキ例

2016年11月27日、グランプリ千葉を優勝した山本賢太郎選手のデッキだ。

Sneak and Show

クリーチャー8
4:《引き裂かれし永劫、エムラクール/Emrakul, the Aeons Torn》
4:《グリセルブランド/Griselbrand》
呪文32
1:《精神を刻む者、ジェイス/Jace, the Mind Sculptor》
4:《思案/Ponder》
4:《定業/Preordain》
4:《実物提示教育/Show and Tell》
4:《渦まく知識/Brainstorm》
4:《呪文貫き/Spell Pierce》
4:《意志の力/Force of Will》
4:《水蓮の花びら/Lotus Petal》
4:《騙し討ち/Sneak Attack》
土地20
3:《島/Island》
3:《Volcanic Island》
2:《沸騰する小湖/Scalding Tarn》
2:《溢れかえる岸辺/Flooded Strand》
2:《霧深い雨林/Misty Rainforest》
2:《汚染された三角州/Polluted Delta》
3:《古えの墳墓/Ancient Tomb》
2:《裏切り者の都/City of Traitors》
サイドボード15
1:《精神を刻む者、ジェイス/Jace, the Mind Sculptor》
2:《渋面の溶岩使い/Grim Lavamancer》
2:《ヴェンディリオン三人衆/Vendilion Clique》
2:《赤霊破/Red Elemental Blast》
1:《狼狽の嵐/Flusterstorm》
1:《墓掘りの檻/Grafdigger's Cage》
3:《仕組まれた爆薬/Engineered Explosives》
3:《血染めの月/Blood Moon》

これは一番人気のデッキではないが、君がレガシーでどんなデッキと戦うことになるのかを理解する良い例になる。たった1つの呪文を唱えるだけでゲームに勝ってしまう事は、Sneak and Showでは現実に起こる事だ。その呪文を最初のターンに唱える事だって、現実的な可能性があるんだ!

《実物提示教育》と《騙し討ち》は、ゲームを決めるクリーチャー、《グリセルブランド》か《引き裂かれし永劫、エムラクール》を嘘のように軽いコストで戦場に出してしまう。シンプルな戦術だ。それ以外は、マナ加速、カウンター、ドローで埋まっている。こうして、このデッキはありえない速度と安定性でコンボパーツを揃えてしまう。カウンターは、相手の速度を遅くしたり、自分のコンボを通すために使われる。

このデッキをどうやって倒せばいい?簡単じゃない。しかし、これから数週間の間、この難題と向き合っていこう。

(翻訳ここまで)

レガシーを始める方は、過去にMTG Goldfishから翻訳した低予算デッキ集も参考になるかもしれません。


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