MTGで勝てないと思った時に見直す4つの質問
2017/01/16
最近勝てない。少なくとも管理人はそうです。5~7回戦規模のデカい大会では1回勝つかどうか。あまりにも酷い。
とは言え、出来る事と言ったら原因を考えて反省するだけ。同時に、この状況に危険も感じる。自分がなぜ勝てないのか、考えが膨らんできたので残したくなり、記事にしてみました。
はじめに
この記事は管理人の思考整理を兼ねて、スランプに陥った時にどう対策するかを書き込んでいきます。管理人自身に向けた反省でもあるため、あえていつもより厳しい言い方や煽りっぽい口調をしています。
ご注意ください。
1.自分に合ったデッキを使っているか?
よく試合の後はデッキの選択や強みを相手に詳しく聞く。いつか自分がそのデッキに惹かれて組むかもしれない。そんな気がするからだ。そして、時々聞くのが「このデッキを組んでから勝てるようになった」という話だ。マジックはなんだかんだ言って、1マナ前後のクリーチャーで瞬殺するウィニーから、呪文だけでコントロールする遅いデッキ、ミッドレンジやグッドスタッフ的なデッキ、コンボデッキといろいろな動きをする。
みんなそれぞれ、自分に合う合わないがあり、楽しいと感じるポイントも、上手くプレイできるポイントも違いがある。
例えが変だが格ゲーだってそうだ。リュウは丸いけど、リュウを使えばだれでも勝てるわけじゃない。リュウで勝ち続ける人もいればザンギエフで勝ち続ける人もいる。そういう事。それをちょっと変えてみるだけで、勝率が急に上がるケースもある。
今自分が組んでるデッキは、もしかしたら自分に合っていないかもしれない。管理人も、青を使っているときは、だいたい勝てていない。下位テーブルの常連だ。
しかし、イニストラード~ラヴニカへの回帰の時にジャンドコントロールを組んでから、今でいうスタンダードショウダウンのような土曜日の店舗大会レベルだが初めてシングルエリミネーションにたどり着き、スタンダードで開催されたグランプリ北九州は2日目進出はしなかったものの勝ち越すことが出来た。
また、モダンに復帰してからはグリクシスコントロールを組んでいたが、良い時で1-2が限界で、最悪の場合バントエルドラージに当たって《魂の洞窟》からの《現実を砕くもの》を前に何もかもが腐って負けることもある。しかし8-Rackを組んでからは勝率50%くらいにはなって、不安定ながら苦手だったエルドラージ相手にも5分5分で勝てるようになった。今はマルドゥナヒリを組んで、数少ない大会では良くも悪くもない勝率だ。
しかし、ある時プロキシデッキで親和を回したら、散々苦労したエルドラージをあっけなく瞬殺した。感染よりは遅い気がするが、全力で殴って《感電破》で止めを刺し、サイド後は相手のアーティファクト対策を《呪文貫き》で打ち消せば充分勝ちが見える。もし次の禁止改定で影響が無ければ集めて組んでみようと思います。
もしかしたら、もっと自分の手に馴染むデッキがあるかもしれない。自分が使ってて、もっと楽しいと思えるデッキがあるかもしれない。それを見つけたら、マジックが楽しくなる。モチベーションにつながると思う。
そこで、もっと痛い話をしよう。
2.コントロールに固執していないか?
このブログを読んでくれている方は、おそらくコントロールを愛用するプレイヤーが多いと思う。管理人も青いデッキは好きな方で、スタンダードで最初に組んだのは《瞬唱の魔道士》と《墓所のタイタン》を使った青黒コントロールデッキだ。
しかし、そんな皆さん、そして管理人自身に今一度確認したい。
あなたは八十岡翔太か?
あなたはシャヒーンか?
あなたはそれ以外のプロプレイヤーか?
あなたは学生か?
あなたは不労所得だけでカードを買いながら生活できる上級国民か?
あなたは3年以上カウンターを使い続けてきた経験豊富なプレイヤーか?
どれでもないなら、あなたは青くて遅いデッキを使わない方が良い。
確かに、今のスタンダードにもコントロールで勝つチャンスはある。青は一人去ってなんかいない。しかし、それは完璧にメタを定義し、練習と調整を重ねて万全の準備を重ねてきたプレイヤーだけの話だ。管理人はそうではないし、普段の生活が忙しい大半のプレイヤーも同じだろう。
他のデッキと比較した時のコントロールの最大の弱みは、「ブン回って勝つ」というイージーウィンが存在せず、「相手が大事故をおこしても」勝てるとは限らないということだ。デッキの遂行速度が遅いから、勝ち切れない可能性がある。相手より土地が多いから、自分が終盤に土地しか引かなくて逆転負けすることも少なくない。正確にデッキを構築した上で、最後まで相手を正確に捌き切って勝たないといけないのだ。
要するに無限大の覚悟と情熱と練習時間が必要ということだ。少なくとも管理人のような生半可な覚悟では勝てない。
例え万全に準備したとしても、相手が黒緑昂揚で、先手3ターン目に《最後の望み、リリアナ》を唱えたら、あとは君の手札にある《虚空の粉砕》をプルプルさせながら奥義を待つだけの可能性が高い。これが今のスタンダードだ。
いい加減に現実を見よう。
「お前が言うな!」と思うだろうが、カードプールに文句を言っても始まらない。ラヴニカへの回帰~テーロスブロックのような、誰もかれも青白か黒単コントロールを使い、最強のアグロが青単信心だったスタンダードは二度と戻ってこない。ウィザーズはこれからも、3~4マナでアドバンテージを無限生産するプレインズウォーカーをセットのたびに印刷する一方で、もう《否認》より強い2マナカウンターを印刷することは無い。
他を当たって確実に勝ちを拾っていこうじゃないか。意外な好みのデッキが見つかるかもしれない。もし勝ち切れないと感じたら、気分転換にアンフェアデッキや瞬殺アグロを回してみよう。そして、過程はどうあれ「勝つ」という経験を定期的に接種した方が精神衛生上良い。
3.やみくもに競技レベルの大会に出ていないか?
管理人は少し前に「競技レベルの大会に出続けていけば強くなれる。フライデーで満足してはいけない。」という事を言われてから、頻繁にPPTQなどに足を運んでいた。そして、大抵は、というかスタンダードは6回戦やって1勝しか出来ていない。まあ理由の大半は上に書いてある通りだ。練習不足だし、デッキ選択も間違っている。それで勝てるはずもなかった。
競技レベルの大会は、文字通り競技だ。つまり、マジックでのし上がるために全力を注いできた歴戦のプレイヤー達、運が悪ければ(良ければ?)公式の記事でいつも読むような有名人やトッププロと当たる事も考えられる。明らかに、フライデーナイトマジックや平日大会とはデッキのレベルもプレイの精度も一回り違う相手と高確率で戦うのだ。
そんな環境に対し、準備不足の状態で闇雲に首を突っ込むのは、危険すぎる。ただただ負け続けるのがオチだ。そして、そうなった時に一番危険なのが、負け癖が付くこと。
確かに敗北や失敗から学ぶことは多い。しかし、あまりにも負けることが多すぎると、気持ちが弱ってしまう。普通にゲームをしていても、負ける事だけを考えてしまう。勝てる時に正常な判断が出来なくなる。そうなったらおしまいだ。マジックはつまらない。
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もしあなたがMOをガッツリやっていれば、自然にやっていることだと思う。Competitive Leagueで勝てなくてもFriendly Leagueがある。それでも怪しいなら、フリープレイ(Constructed Open Play)で納得いくまでデッキを調整してからリーグに挑む選択肢がある。
紙のマジックも同じだ。「雑魚や初心者はPPTQに出るな」とまでは言わない。しかし、準備不足と分かっている状態でグランプリのようなお祭りでもない大人数のハイレベルな大会に出るのは、あまりにもリスクとリターンが合っていないと思う。
とは言え、人によって状況は違うし大会に出るべきかの判断は一概には言えない。そこで、その判断基準としてもう少し具体的な現実の話をしよう。
4.カードを妥協していないか?
大規模な競技レベルのトーナメントに出ると言う事は、それだけ相手のデッキも最高の状態でトップメタのデッキである可能性がいつもより高いと言う事だ。当然、何千円もする《ゼンディカーの同盟者、ギデオン》も《残忍な剥ぎ取り》も4積みされているものとして考えなければいけない。
これから書く数行は、あなたがジョニー(コンボプレイヤー)で、誰も予想しないようなデッキで勝つのが好きなら無視して良い。
もしあなたがクリーチャーを20枚以上使っているアグロデッキを組んでいたとする。そして、《密輸人の回転翼機》を4枚持っていないとしたら、PPTQには出ない方が良い。それよりは、その参加費の2500円で回転翼機を買った方が十中八九幸せになれる。もしあなたが《虚空の粉砕》と《天才の片鱗》を4枚積んだコントロールデッキを組んでいて、《奔流の機械巨人》を4枚入れていないなら、おそらく4枚揃える方に2500円を回した方が最終的に勝率が上がる可能性が高い。
完成度の高いデッキと対等以上に戦うためには、こちらも妥協しないデッキ構築をするのが前提だ。少なくともギデオンやコプターやエムラクールに一方的に叩き潰される試合を6回繰り返すよりはずっと有意義なお金の使い方だと思う。
(注意:霊気紛争発売以降は、《密輸人の回転翼機》は禁止となります。)
まとめ
今回は、負けが込んだ時に自分に問いかけるために、
1.自分にあったデッキを使っているか?
2.コントロールに固執していないか?
3.やみくもに競技レベルのトーナメントに出ていないか?
4.カードにお金をかけているか?
こんな質問を用意した。もう一度考え直してほしい。
最後にもう一度念を押しておく。負け続けるというのは、とにかく危険。勝てないというイメージが脳内にインプットされたら最後、冗談抜きで抜け出せなくなる。反省も大事だが、それだけは絶対に避けるべきだ。環境を変えたり、デッキを変えたりして、「勝つ」感覚を無くさないようにすることが必要。
これまでの話で不快に思った方がいたら、申し訳ありません。ここに書いてあることは全部管理人の事だと思ってスルーしてください。
みなさんが、勝利と共にあらんことを。